「あのメモはどこへ?」探す時間で脳消耗

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■情報分散で「脳の処理能力」は低下

6年ほど前に、『情報は1冊のノートにまとめなさい』という本がベストセラーになりました。タイトルを見ただけでハッとさせられた人は多かったのではないでしょうか。

私もそのひとりです。情報の保管場所がバラバラになっていると、私たちの脳は不安を感じます。「あ、あの資料、どこだっけ?」と、読者の皆さんもザワザワした気分になったことがあるに違いありません。

そこで今回は、「一元管理の習慣」をご紹介したいと思います。

【1.分散させると脳の処理能力が低下する】

現代人は仕事によって多少の差はあれど、みな「多忙」です。いろんな方面からいろんな仕事や情報が舞い込みます。問題は、それをどう処理するかです。

たとえば、
「打ち合わせ時、配布資料にメモをした」
「上司の指示を近くのメモ紙に書いた」
「社内研修の学びはテキストに記録した」
「やることリストは手帳に書いたり、ノートに書いたり、スマホにメモしている」
「美味しいお店情報を聞いたら、スマホにメモする」
「日記は日記帳に書く」

と、案件ごとにメモや記録は分散してしまうことが多々あります。すると、すぐにこんな事態になってしまいます。

「申請書類など5件の関連資料が、机や引き出し、カバンに拡散している」
「仕事の予定は手帳、私生活はグーグルカレンダーと2つに分かれている」
「アイデアは手帳にメモしたり、スマホにメモしたりする」

■「あれ、どこだっけ?」探す時間で“脳消耗”

情報をバラバラといろんなところに保管していると、何がいけないのかと言えば、大切な仕事の最中に、ふと頭の中で雑念が浮かんでくることではないでしょうか。

「あー、マイナンバーの番号登録をお願いしますと編集者から依頼が来ていたなー。あの書類どこいったっけ?」

こうなったら最後、ソワソワして、「今」に集中することはできません。ところが、もし一元管理していれば、決まった場所(例:ボックス)だけを見ればいいので、モヤモヤした雑念からは解放されます。

様々な場所に情報が散乱していると、イザ必要という時に困ります。また、情報を探す際には、心身ともに疲れます。探す作業は脳に相当な負担をかけると実感しているのは私だけではないのではないでしょうか。とにかくエネルギーを消耗するのです。

情報が散乱した状態。それは、まるで散らかり放題の部屋にいるのと同じようなものです。自分の脳はカオスな部屋同然で、大混乱しているはずです。となると、アイデア出しなどアウトプットにおいてこそ活躍してほしい脳をムダ遣いしてしまうことになります。

解決策のひとつは、前述した一元管理です。これで、ずいぶんすっきりします。たとえば、

「全ての情報を1冊のノートにまとめる」
「全ての書類は1つのファイルにまとめる」

「1つ」にする。これを徹底し、習慣化するのです。

たったこれだけで私たちの脳は快適になります。習慣化コンサルティングで多くのクライアント(経営者や会社員など)にこのことをアドバイスしていますが、みな劇的にメモ探しの時間が減ったと言います。脳に最高のパフォーマンスを出させるために! 私は情報や資料は一元管理することをおすすめします。

■「ほぼ日手帳」は情報の一元管理にも使える!

【2.どうやって情報を一元管理するのか?】

では、どうやって情報を一元管理すればいいのか? まずは、リストアップです。
情報を一元管理するにあたり、どんな情報が分散しているのか、自分の状況(メモをした先やメモのカテゴリーなど)をノートにまとめてみてください。

たとえば、
・アイデアメモ
・やることリスト
・やりたいことリスト
・打ち合わせメモ
・咄嗟の指示メモ
・学びメモ(研修など)
・読書日記
・プライベート日記
・スケジュール
・行きたい店、読みたい本
・行きたい場所
・耳寄り情報
・仕事関係の書類
・プライベートの書類

……という具合です。

次に、どのようなシステムがいいかを考えます。好みに応じて、アナログ系かデジタル系かを選択するといいでしょう。

●アナログの一元管理

▼ノート1冊にまとめる
とりわけ方眼ノートは様々なスタイルの情報を整理するのに役立ちます。私は、「マルマン」の「ニモーシネ」というノートを長年愛用しています。これはページごとにミシン線があり、切り取ってあとで整理することができる点が便利です。

▼手帳1冊にまとめる
スケジュールとアイデア、打ち合わせ内容を全て1つにまとめたいという方も多いでしょう。その場合は、手帳選びをしっかり行うことです。私の周りでは、「自分手帳」や「ほぼ日手帳」を愛用している人が多いです。

▼書類ボックス1つにまとめる
郵送物や申請書類などは散乱すると探すのに労力がかかるので、1つの書類ボックスにいれると便利です。持ち運びできるものであれば、会議の開始前や集中力が切れた時の雑用タイムなどで一気に処理してしまうことができます。

デジタルでの一元管理は……。

■メモの一元管理が斬新なアイデアを生み出す!

●デジタル一元管理

▼Googleカレンダーで管理する
スケジュールやTODOリストをGoogleカレンダーで一括管理できます。

▼Evernoteに管理する
情報を一箇所にまとめていくのに便利なのがエバーノートです。これは打ち合わせのメモや学びメモ、todoリストやプロジェクトのチェックリスト、出張準備リストなど多様なスタイルの情報を管理できます。検索性に優れているので、愛用している人も多くいます。

私自身の仕事に関して少し触れれば、講演やコンサルタント業務の傍ら、連載はプレジデントオンラインを含め月に5本、個人のブログもほぼ毎日更新しています。私の会社のweb向けのブログも2本あり、書籍の執筆も年間平均2冊ペースです。

関係者の皆さんとの打合せや会議などで連日スケジュールは埋まります。重要な決定事項などはいつでも、どこでもメモを取れるようにしようと、月並みですが、

・ipad
・iphone
・mac

のどれかは必ず手元に置くようにしています。
日課のウォーキング中にアイデアが湧いてきたらそれをすぐに入力するようにしています。それぞれが連動(同期)するように設定してあるので、とても便利です。

私にとって、このアイデアを一元管理することはとても重要な習慣で、自分なりの「記録・メモ」システムが安定したおかげで以前よりも精神的にも頭脳的にも快適になりました。2017年、あなたも一元管理の習慣に取り組んでみませんか?

(習慣化コンサルタント 古川武士=文)