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Kiiは6日、ドイツ・ハンブルグ港湾局(HPA)と2016年3月より実施しているIoTクラウドプラットフォームを用いたパイロットプロジェクトにおいて、大気汚染の測定と汚染源となっている船の特定が可能となったことを発表した。

ハンブルグ港は、最寄りの海である北海からは100kmも内陸の、エルベ川に面した河川の港湾。市街地の真ん中にあり、国際港湾であるために世界各国の船が出入りすることで効果的な排気規制ができないため、水面近くの陸地の大気汚染が課題となっている。

船による大気汚染は局地的で、多数のセンサーを多地点に設置する必要があったが、有線接続や専用システムを前提としたこれまでの手法ではコストがあわず、モニタリングは実現できていなかった。リアルタイム監視やコストの削減などの面から、IoTとクラウドを組み合わせることで実用化の可能性が出てきたため、2016年3月より二酸化硫黄、二酸化窒素とPMを港のさまざまな地点にセンサーを設置し記録するパイロットプログラムが行われた。

プロジェクトの技術支援はKiiが行い、大気汚染監視装置のメーカーであるAQMeshも協力。汚染の測定値は3カ月以上の期間、KiiのIoT クラウドプラットフォームによって一箇所に集められ、HPAの従業員がAPIを利用して分析できる状態となった。HPAが港湾の中の複数の地点での大気汚染を分析することや、様々な環境センサーの機能を試すことが可能になり、結果として、接岸中のクルーズ船に地上から電力を供給するなど多数の対応策が考案された。大気汚染を測定するだけでなく、汚染源を特定することによって、ハンブルグ港の大気汚染を軽減する新たな方法が考案され、それを検証することが可能になった。

HPAのIT戦略部長・Ulrich Baldauf氏は、「このIoTパイロットプロジェクトは我々にとって大きな成功だった。我々は、大気汚染に関する数多くの指標、すなわちPM2.5やPM10、時には大気の100億分の1の量しかない二酸化窒素でさえも、測定することができた。Kiiのプラットフォームは様々なデータを統一的な方式で集め、分析しやすい形にまとめてくれた」とコメントしている。