By Sudipta Mallick

子どもが何か悪いことをした場合、しっかりと叱り、時には罰を与えることがあります。しかし、この「罰を与える」という行為は「時間の無駄である」と、Yale Parenting Centerのディレクターを務める児童心理学者のアラン・E・カツディン氏が語っています。

The Alan Kazdin Method for Making Your Children Behave - The Atlantic

http://www.theatlantic.com/health/archive/2016/03/no-spanking-no-time-out-no-problems/475440/

ニュースサイト・The Atlanticでライターを務めるオーガン・カザン氏によると、「児童虐待に関するレポートを書いていると、最近の子どもの親は大まかに3つのカテゴリーに分けることができる」とのこと。このうちごく少数がほとんど完璧に子どもに対して接する事ができており、同じように少数の親は子どもに対して恐ろしいほどに乱暴な接し方をしているそうです。そして残りの大部分は、決して乱暴ではないものの、「とても優れた親」というわけでもないそうです。

このいわゆる「普通の親」に属する人々は、日常がとても忙しく、それに伴うストレスと日々を過ごしているせいで、ある時はとても優しいものの、ある時はとても厳しい親になるそうです。そんな普通の両親の子どもとの接し方が大きく変わるかもしれない子育て方法をYale Parenting Centerのディレクターを務める児童心理学者のカツディン氏が語っています。



By Peretz Partensky

親が子どもに罰を与える方法は、子どもが友だちに罰を与える方法にも影響を与えるそうです。カツディン氏によると、子どもに嫌味な罰を与える親の場合、その子どもも友だちに対してとても嫌味な罰を与えるとのこと。そして、親が子どもに対して暴力を振るう場合、その子どもも友だちに対して暴力的な行いを取るそうです。

カツディン氏は「罰を言い渡した側の気分は良くなるかも知れませんが、罰を与えられたからといって子どもの振るまいが変わることはありません」と語っています。また、研究により周囲の環境が子どもに伝える部分は、人間の行動を大きく変化させるものではないことも明らかになっています。例えば、恐らく喫煙者の中で「何だって?!タバコは体に悪いのか?なんで教えてくれなかったんだ!」と言う人はいません。人間は他人から助けになるさまざまな情報を得ますが、それにより自身の振るまいを大きく変更することはないというわけ。つまり、言葉や罰で子どもの悪い振る舞いを正そうとしても、効果的なしつけにはならないということです。さらに、何が悪いかを考えさせたり何もさせない時間を設けたりといった「優れた罰」と考えられるものでも、親が期待しているような効果を与えることはできないとのこと。



By Jay

それでは子どもの悪い振る舞いに対して親はどのような反応をとれば良いのかというと、カツディン氏は「両親がポジティブに正しい振る舞いを覚えさせることが重要」と主張しています。親の言いつけに対して「ノー」と言う子どもがいる場合、「私の言う通りにしなさい」や「言う通りにしないと無理矢理やらせますよ」などが典型的な親の決まり文句です。こういう場合、落ち着いた声色で子どもに指示することが効果的だそうで、「外出するから、緑のコートか赤のセータを着てね」と優しく語りかける方が指示を出す際には有効というわけ。カツディン氏によると、子どもが言うことを聞かないのは出された選択肢に不満があるからではなく、そう告げる態度や言い方に無意識のうちに不満を抱いているからだそうです。

また、かんしゃくを起こしたり言いつけを守らない子どもたちに良い行いをさせるには、「良い行いを練習させること」が効果的だそうです。習慣づけにあたっては、子どもが良い行いをした後に「私は『あなたがこんな良い行いを2度はできない』という方に賭けます。だって、世界中探してもこんなにも良い行いを2度もできる子はいないはずだから」というように子どもの気概を刺激するような言葉が効果的とのこと。このように子どもを刺激すると、これまでは嫌がっていたことも2、3度は続けて行うようになるそうで、これを数日おきに行うことで、子どもがかんしゃくを起こすことなく、良い行いを練習させることができます。実際、悪い振る舞いを良いものに変え、これを習慣化させるには約1〜3週間かかるそうです。