大人の純愛?ゲス?独女、W不倫…パターン別・今読みたい「不倫漫画」6選

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大賞は逃したものの、流行語大賞トップ10にランクインした “ゲス不倫”。ベッキーさんに始まり、たくさんの芸能人のスキャンダルがスクープされましたが、これもきっと氷山の一角なのでしょう。

家族を巻き込み、不幸を生んでしまうかもしれないとわかっていても、足を踏み入れハマってしまうのはなぜなのか。経験したことのない人には理解の及ばない、インモラルな恋愛模様を描いた漫画をご紹介します。

◆ワケありイケメン既婚男性に振り回される恋


◎北川みゆき・著『せいせいするほど、愛してる』



10年ほど前の作品ですが、今年ドラマ化され再び注目を集めました。
主人公は化粧品会社に勤める栗原未亜(25歳)。プロポーズを断ったことでストーカー化した彼氏に困っていたところを、出会ったばかりのイケメン・三好海里に助けられ、徐々に惹かれていきます。ところがこの彼、未亜が勤める会社の副社長であり、既婚者、しかも妻は事故で植物状態――。
と、波乱ずくめの末にハッピーエンドを迎える展開には、「現実にはあり得ない」と不満(?)を漏らす人もいますが、だからこそ「現実逃避にぴったり」という声も。どう楽しむかは人それぞれですね。

◆40歳、2組の男女、それぞれのオトナの恋愛


◎柴門ふみ・著『同窓生 人は、三度、恋をする』



数多くのドラマ化原作を持つ柴門ふみさんが描く不倫物語。こちらも2014年にドラマ化されています。
主な登場人物は、中学校の同窓会で再会した40歳の健太、あけひ、遼介、薫子の4人。バツイチ・独身の健太と、元カノであり現在は夫と子どものいるあけひ。イケメンで妻子持ちの遼介と、過去に恋愛で裏切られたことから恋はしないと考える薫子。2組の男女の、3度目の大恋愛の結末は――?
同窓会をきっかけにした恋愛って、意外と身近に起こりうることですよね。そういうシチュエーションに加え、リアルな恋愛描写が読者を引き込みます。

◆三十路間近の女性たち、三者三様の恋物語


◎藤末さくら・著『春夏秋冬Days』



大学卒業時に妊娠・結婚をした専業主婦の吉乃、バツイチ独身のなべさん、人気小説家で結婚否定派の瑠璃。高校の同級生である3人が、30歳間近に久しぶりに再会します。家庭にさしたる不満はないものの、ある年下男性と出会い惹かれていく吉乃のインモラルな恋を軸に、それぞれの恋愛模様が描かれます。
ライフスタイル・人生観がそれぞれ違うので、共感できる人物を見つけやすいかもしれません。ただ、既婚女性の中には「読み進めるのが怖い」との感想を漏らす人も。
2017年1月ドラマ化される東村アキコ・著『東京タラレバ娘』も同じように3人のアラサー女子が登場するので、要注目です。

◆既婚者同士の割り切り恋愛は続くのか…W不倫


◎いくえみ綾・著『あなたのことはそれほど』



主人公の渡辺美都は、一途だけどパッとしない夫を持つ既婚者。平凡ながらこれといった不満はない日々を送る中、初恋の有島光軌と街でばったり再会し、運命的なものを感じます。関係を持った後、お互い既婚であることをカミングアウトし、それぞれの家庭を壊さないように関係を続けていきますが、2人の夫・妻は浮気の気配を感じ取り始め――。
不倫は肯定できなくても、登場人物たちの結婚前の行動が「勉強になる」という声も。現在4巻まで刊行されていて、ストーリーは進行中。どんな結末を迎えるのか、楽しみな作品です。

◆「愛人が欲しい」「人妻を落としたい」…男心をチラ見


◎青木U平・著『フリンジマン』



愛人を作りたいと願う4人の男たちが、“教授”と呼ばれる井伏からノウハウを伝授されながら愛人を作っていく話です。とっても不純で、女性としては腹立たしく感じるかもしれませんが、清々しいほどのバカバカしさに、ついくすりとしてしまいます。笑い飛ばせるのはきっと、「実践の参考にはならない」というレビューがあるように、絶妙にズレているからかもしれません。
ジャンルとしては、今話題の『逃げるは恥だが役に立つ』と同じラブコメディなので、不倫を題材としつつもライトに楽しめるはずです。

◎水城せとな・著『失恋ショコラティエ』



2014年に松本潤さん主演でドラマ化された本作。主人公は、製菓学校に通う小動爽太。高校のときに1歳年上のサエコに一目惚れし、後に失恋。それでも一途に思い続け、チョコレート好きのサエコのためにショコラティエになろうと修行に励みます。いつか振り向かせたいと奮闘するも、再会したとき、サエコは結婚が決まっていて――。
既婚女性にアプローチすることは倫理的にいけないことですが、爽太のひたむきさに心打たれる読者が多数。恋に邁進する男性の男心を覗けるかも?

◆終わりに


気になる作品はありましたでしょうか?
不倫をテーマにした漫画は、“共感できない”とアレルギーを起こす人が多いジャンルですが、家族との関係の変化や代償の大きさを見ることで、自分だけの教訓が見つかる可能性大。まずは手に取ってみるといいかもしれません。

ライタープロフィール


橘いつき
出版社・Web制作会社勤務を経て、現在はWebメディアで執筆・運用業務を行うフ リーランス。好きなモノ・コトは、猫、お酒、読書。