■パワーユニットは新開発のシリーズ式ハイブリッド

新型ノートe-POWERの特徴は、駆動もブレーキも従来のEV車やエンジン車とは異なる発想で構成されていることでしょう。

駆動面では、EV車で最も重要な大容量の駆動用バッテリーをほとんど降ろしてしまいました。そして、リーフの弱点だった航続距離と充電問題(充電時間と充電拠点)を解決するために、エンジンを搭載して発電機として活用し、モーターが100%駆動を行う「シリーズ式ハイブリッド」を開発したのです。

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発電に徹するエンジンは、直3の1.2Lで圧縮比を12.0と高く設定したミラーサイクルを採用。街中ドライブでは最も効率が良い2000回転前半で発電しますが、急発進や急加速時には、発電量を稼ぐために結構な回転数まで上がります。

モーターは、発電用と駆動用の2機をエンジンに組み合わせて搭載。駆動用モーターは、リーフと同タイプでパワー109psとトルク25.9kgmを発揮。瞬時に反応するレスポンスと野太いトルクが自慢です。

駆動用のバッテリーは新開発のリチウムイオン式で、プリウスよりも1割程度の多い1.5kWhを確保。フロントシート下部に配置することで、ガソリン車と同等の居住空間を実現しました。

■高張力鋼板を贅沢に使って軽量化と高剛性を両立

ノートのVプラットフォームは、世界のどこでも生産できるように標準鋼板と低グレードの高張力鋼板を利用する設計となっています。

ただ日本向けのノートは、九州工場で生産されているため、590MPaまでの高張力鋼板を採用してきました。今回のe-POWERでは大掛かりなカスタマイズが必要なため、更に高いグレードの高張力鋼板を積極的に導入しています。

プラットフォームでは、フロントシート下部に駆動用バッテリーを搭載するために、床構造を専用設計。2本のクロスメンバーを780MPa級の高張力鋼板で仕立てて、軽量化と高剛性を両立。またボディでも、左右のサイドシルに980MPa級を配置して衝突安全性能を確保しています。

■逆転の発想、ワンペダルドライブ!

また新型ノートe-POWERでは、アクセルOFFで減速操作を行うドライビング機能「ワンペダルドライブ」を新たに開発しました。駆動用モーターは、減速時には電力を回生する発電機として動作します。その際、発電が抵抗となって減速を促し、エンジンブレーキとよく似た回生ブレーキがかかりますが、e-POWERでは減速だけでなく停止まで動作するようにしました。

またノーマル・エコ・スポーツのドライブモードを設定。特にエコとスポーツでは、アクセルOFF時にノーマルの3倍近い回生ブレーキで減速がかかります。そのためアクセルのペダル操作一つで「走り出し〜加速〜巡航〜減速〜停止」まで自在にできるようになったのです。

新型ノートe-POWERでは、エンジンに駆動を任せなかったように、ブレーキでもフットブレーキ無しで止まれる仕組みを採用しました。e-POWERは駆動でもブレーキでも、逆転の発想が発揮されているのです。

(星崎 俊浩)

【関連リンク】

■第544弾新型ノートe-POWERのすべて (より深く知りたい方はこちらがオススメ)

駆動もブレーキも…新型ノートe-POWERは「逆転の発想」でできている!(http://clicccar.com/2016/12/05/422260/)