これからの時期は特に宴会やイベントが増えるので、食べ過ぎや飲み過ぎで胃もたれやむかつき、胃の痛みなど胃腸の症状が出やすくなりますね。原因がわかっている場合は対処することもできますが、原因不明の胃腸の不調が長く続く場合「機能性ディスペプシア」という病気かもしれません。ストレスなども関係しているこの病気について調べてみました。

日本人の4人に1人は持っているかもしれない病気

機能性ディスペプシアとは、胃の痛みや胃もたれなどのみぞおちに起こる症状が慢性的に続いているにもかかわらず、診察や検査を行っても胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がんなどの異常が見つからない病気です。
以前は神経性胃炎や慢性胃炎と言われていて、この病名は近年確立されたもの。つらい症状があるのに特に異常がないことで適切な治療を行わず悪化したり、生活の質が大きく低下する可能性もある病気で、日本人の4人に1人は機能性ディスペプシアを持っているという調査結果もあるそうです。

どんな症状があるのか知りたい

主な症状は、つらいと感じる食後の胃もたれ・食事を開始してまだたくさん食べていないのに、胃が一杯に感じて食べられなくなってしまう(早期飽満感)・みぞおちの痛み(心窩部痛)・みぞおちの焼ける感じ(心窩部灼熱感)・胃がむかむかするなど。
これらの症状が食べ過ぎといった原因がないにもかかわらず6カ月以上続き、内視鏡検査をしても胃潰瘍など症状の原因となる病気がみられない場合に機能性ディスペプシアと診断されます。
胃もたれや早期飽満感が週に数回以上起こる「食後愁訴症候群(PDS)」と、みぞおちの痛み、みぞおちの焼ける感じが起こりやすい「心窩部痛症候群(EPS)」に分けられますが、両方の症状が重ねて起こったり、日によってどちらかの症状が現れることも少なくありません。

早く治したい! 治療法はある?

生活習慣の改善のほか、症状や原因に応じて投薬治療が行われます。胃がうまく広がらない・胃の動きが悪く食べ物を十二指腸に排出できない場合には消化器運動改善薬、胃酸が胃に留まらず十二指腸に流れ込むことで胃の運動機能が低下する・胃が知覚過敏になって胃酸に過剰に反応してしまう場合には酸分泌抑制薬、消化器の投薬で効果が出ずストレスが重い場合には抗不安薬や抗うつ薬、ピロリ菌の感染が見られる場合にはピロリ菌除菌薬など。

胃腸はストレスの影響を受けやすい臓器です。ストレスが解消されないと胃の症状も改善されず、胃の症状でまたストレスになる、食事自体がストレスになるということも考えられます。投薬治療をしながら、禁酒・禁煙・不規則な食生活の改善・ストレスマネジメントを行うことが大切です。


writer:しゃけごはん