現場でも国岡鐡造だった!
 - (C) 2016「海賊とよばれた男」製作委員会 (C) 百田尚樹/講談社

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 岡田准一が、映画『永遠の0』の山崎貴監督と原作・百田尚樹と再びトリオを組んで挑んだ最新作『海賊とよばれた男』のこだわりの役づくりについて語った。

 本作で彼は、激動の時代にエネルギー事業で大胆極まりない世界的挑戦を繰り広げた実在の男をモデルにした主人公、国岡鐡造を演じている。窮地に立たされながらも不屈の精神で前例のない道を切り拓いた国岡。驚かされるのは、岡田が映画の半数以上を占める60代の国岡を、まったく違和感なく体現していることだ。「まさかこの役をいただけるとは思っていなくて。幅広い年代の役柄を自分が演じられるかどうか相当悩んだんですけど、『この役は本当に僕ですか?』と聞いたら、『そうだ。共に闘ってくれないか』と。監督には何か勝算があるんだろうなと思い、共に闘おうと決めたんです」と振り返る。

 岡田は、特殊メイクによる老け役をメインに据えた作品は世界的にも成功例が少ないと感じていた。「とんでもないチャレンジだと思いました。撮影現場では(カメラが回っていないときも)役のままでいました。スタッフのやりやすい環境を作る。それが主演としての僕のやり方です。60代のメイクが終わった瞬間からずっと国岡として現場にいました。プロデューサーの方が現場に来ると『久しぶりやのお。お前は何をしてくれるんや?』とイジったりして(笑)」とその秘密を明かす。

 そして、なんと製作委員会のミーティングにもサプライズで登場。国岡として委員会メンバーにハッパをかけたというから「現場作り」の規模がデカい。60代ならではの声にも説得力があるが「毎朝、こっそり誰もいない撮影所のスタジオで大声を出して、声を枯らしてから」臨んでいたという。映画ではさらに90代までを演じるが、「人に支えられて歩けば90代っぽく見えるものですね。そして60代には60代なりの走り方があって。やってみたら違和感はなかった」と高齢者を見事に演じきった自信を伺わせる。

 岡田は国岡を「一見無謀な一手に思えて、勝算のある挑戦を続けていた人」と称える。監督の勝算に賭け、「とんでもないチャレンジ」を全うした岡田もまた、国岡並のチャレンジャーなのだ。(取材・文:相田冬二)

映画『海賊とよばれた男』は12月10日より全国公開