ナスカとマヤを訪れた佐藤健が、古代文明への思いを語る

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12月3日から3週連続で放送される「ザ・プレミアム シリーズ 知られざる古代文明」(NHK BSプレミアム)の第1回と第2回に佐藤健が出演。古代文明の中でも特に謎が多いといわれるアンデス文明のあったナスカ(ペルー)、密林地帯に栄えたマヤ文明のあったマヤ(グアテマラ)を訪れ、現地で古代文明を研究する日本人チームを取材した佐藤にインタビュー、旅の印象や古代文明への思いを語ってもらった。

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――ナスカとマヤに行かれたのは初めてだとお聞きしましたが、現地に行かれてどうでしたか?

お話をいただいた時に、「未知の場所だったので行ってみたい」という気持ちがありましたし、このような文明に触れることで人間のことが深く理解できるんじゃないかというのもありました。ナスカやマヤのような“一次文明”というのは、何もないところから始まった文明です。本当にゼロからの文明ということは、そこに人間の本質的な物がすごく隠されているのではないかと思いまして…。そういうことをどんどん知っていくことによって人間の本質的な部分をより深く理解できると思うし、今の僕たちの生き方にも影響があるくらいの大きな発見とか、考え方につながるような何かがあるのではないかと興味がありました。

――初めての場所ということで、現地で困ったことはありましたか?

思っていたより危ない目に遭うことはなく、楽しく良い旅ができました。周りが慣れている方が多かったので。一人で行っていたら生きて帰ってこられなかったかもしれないです(苦笑)。でも高地で、若干高山病になったのは初体験でした。僕はましな方だったのですが、ちょっと危なかったですね。はしゃぎ過ぎないように気を付けました(笑)。

――今回、二つの場所を訪れていらっしゃいますが、どれくらいの期間で行かれたのですか?

1週間ずつくらいです。ことしの1月にペルー、夏にグアテマラを訪れました。

――現地では、どのようなことをされたのですか?

今回の旅で、僕は文明に関する知識がある方ではないという点では、視聴者の皆さんと割と視点が近いのではないかと思いました。単純に僕が疑問に思ったことを聞くことで、皆さんの持っている疑問とかが解消できたらいいなと思ったし、ディレクターの方にも「とりあえず見て疑問に思ったことを聞いてもらえたら、特に役目は意識せず感じたまま言ってくれれば大丈夫です」と言っていただきました。なので、かなり素に近い状態でやっていますね。「やってやんなきゃ!」みたいなことが、ほぼなかったです。

――日本人が古代文明の新しい発見をしていくということについて、どのように思われますか?

世界中のいろいろな方が研究されているのですが、日本の研究者の方々がかなり(研究の)最前線を走っているみたいなお話を聞くと、驚きもありますが誇らしい気持ちにもなりました。うれしかったですね。いろいろな世界の方と協力してやっていらっしゃいますが、リーダー的な存在になってやられている日本人もいらっしゃったので。

――研究者の方々のお話で、印象的だったことはありますか?

たくさんありますけど、何も知らない状態で行ったので、全てが勉強でした。例えば当然のことなのかもしれないですが、マヤのピラミッドを見て、素材とかは違うけどエジプトにも同じ三角形のピラミッドがあるなと思って。全く違う場所で、もちろん連絡を取り合っているわけでもないのに、同じ形の物があるんですよ。なぜだろうと思って聞いてみたら、本質的に高い所に向かいたいという気持ちがあるらしく、「高い建物を造る」となった時に、当時だとあの形にならざるを得なかったみたいです。基盤の上に人がさらに積み上げていく、だから、高い物を建てようとなると三角形になったらしいです。それがピラミッドなんです。僕の疑問点を10秒くらいで解決してもらったりして、本当に勉強の連続でした!

――この旅を通じて、ご自身で感じられたこととか、プラスになったことはありますか?

新しく知れたことがたくさんあったし、文明というものに興味はあったけどあまり知識がなかったのですが、今回行ったことでいろいろ教えていただいて勉強になりました。それから、今の人って昔の人のことをちょっと上から見ているところがあると思うんです。例えば、昔の人たちも歌を歌ったり、楽器を演奏していたと聞くとびっくりした感じがあると思うんです。「そんな何千年前の人が楽器をやってたんだ!」と。それって若干上から見ていると思うんですよ。でも、「ちょっと待ってよ。それって、昔の人たちが考えてくれたから、僕たちが当然のように歌っているんだ」ということに気付けました。より過去の人たちのことを知ることで、意識が変わったんです。もちろん、コンピューターとかはなかったけど、ひょっとして今の人たちよりもIQが高かったかもしれないし…。それくらい昔の人に対して考え方が変わったし、あとは過去の異国の全くの別世界の人って印象でしたが、「過去の人たちがいて徐々に徐々に変わってバトンが渡され、今の僕たちがいるんだ。つながっているんだな」とすごく感じました。

――旅を終えて考え方が変わったとおっしゃいましたが、お仕事の俳優業においてヒントになるようなことはありましたか?

最近、僕は現代人の役設定の作品が多いですが、もし今後昔の時代を生きた人を演じることになったとしたら、別世界の人という意識ではなく、「こういう人たちがいたから今があるんだな」という意識に変わっていくのかなと思います。

――他の一次文明も訪れたいと思われましたか?

行きたい文明でいうと、砂漠のピラミッドを生で見たことがないので、エジプトにはぜひ行ってみたいですね。

――子供の頃からマチュピチュがお好きだそうですが、古代文明とか歴史に興味をお持ちなんですか?

マチュピチュに興味があったのは、“ラピュタ”的なことだと思うんです。小さい頃は、古代がどうとか、文明がどうとかは理解できてないと思うので、単に光景に憧れていた感じです。テレビで見ていてすごい場所があるという認識で、刻み込まれた感じですね。

――では最後に、この番組の見どころをお願いします!

僕は(古代文明について)全く分からない状態で行って、先ほどのピラミッドの話もそうなんですが、すごくいろんなことを教えていただきました。それ以上に、一次文明つまりゼロの何もない状態から人間たちがどのように生きてきたのかっていうことって、正直分からないと思うんです。僕も現地でいろいろと教えていただいて。「あっ、やっぱりそうなんだ!」と思うこともすごく多くて。「人間の本質ってこういうことなんだな」という発見もたくさんありましたし、逆に「今を生きている人の常識とは違うな」というところもありましたし、僕たちの生き方をあらためて考えさせてもらえるきっかけにもなると思うんです。僕も実際そうでしたし。番組を見ながら、そういう感覚を一緒に感じていただければいいかなと思います。日本の研究者たちって、世界的に見ても最前線を走っているみたいで、この発掘や研究がうまいこといったら大発見になるようなことをやっていらっしゃるので、常に目が離せないです!