ワン・ポーチエ&田中麗奈

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 関西の観光旅客来訪促進と地域活性化を図るために製作される日本・台湾合作映画「おもてなし(仮題)」のキャスト陣が、このほど明らかになった。台湾出身の27歳、ワン・ポーチエが主演し、田中麗奈がヒロイン役。そして余貴美子、ヤオ・チュエンヤオ、木村多江、藤井美菜、ヤン・リエ、ルー・シュエフォンが顔をそろえている。

 前大阪商工会議所会頭・故佐藤茂雄氏の企画を形にする今作は、松竹撮影所が製作。2013年に松任谷由美の「ひこうき雲」PVで撮影を担当したジェイ・チャン監督がメガホンをとり、関西各所や台湾・花蓮でのロケを敢行している。

 夫が遺した琵琶湖畔の旅館・明月館を守る母(余)と娘(田中)の前に、旅館を買収した台湾人の父(ヤン)と息子(ワン)が現れる。それぞれ断ち切れない過去へのわだかまりを抱く者たちが、旅館の再起をかけ、短期間の“おもてなし教室”で修行を積むことに。文化、性別、歴史背景の違いが作用した結果、各々の人生が周囲を巻き込みながら転換していく。

 「九月に降る風」(トム・リン監督作)で知られるワンは、出演の決め手を「最大の理由は日本で撮影できること」と明かす。「以前、東京国際映画祭で日本に来たことがあって、その時から日本が大好き。こんなにも綺麗な国で、しかも文化の古都である京都で撮影される作品に参加できることに興奮が止まず、とても楽しみです」と期待に胸躍らせ、「この役柄の一番難しいところは、最初は京都が嫌いだという設定です。なぜなら、本当の私は京都が大好き」と吐露。それでも、「日本の役者との共演も初めてなので、きっとこれまでと違った火花をお見せできると思います」と語っている。

 さらに田中は、ジェイ監督に対し「監督だけではなく、今回の脚本家、さらにキャメラマン、プロデューサーまでもやられていて本当にバイタリティーあふれる方」と最敬礼。そのうえで「台湾と日本それぞれの俳優、スタッフチームが互いに、刺激をしあいながら協力し現場を作り上げていくことに、私も毎日ワクワクしています」と話し、「日本最大の湖、琵琶湖。そして美しい紅葉を背景に、明月館でどたばたさせて頂きます!」と意気込んでいる。

 一方でジェイ監督は、キャスト陣を「自ら進んで演じる役に挑み、没頭してくれる」と称える。そして「目を見張る理想的な配役となりました」と述べ、「登場人物たちはユニークで面白いけれど複雑で、しかもいろんな言語や方言を駆使して私たちが生きるボーダレス社会を表現します。私の脚本に命が与えられることに心が躍ります。素晴らしい俳優と私が、皆さんとこの映画を共有できる日が、待ち遠しいです」と公開を待ちきれない様子だ。

 「おもてなし(仮題)」は12月中旬にクランクアップを迎え、2017年3月末に完成予定。17年秋に公開される。