社会人5、6年目以降のアラサーから30代の女性の間で、海外留学を考える人が増えています。長期目線でキャリア形成を考えた場合、業界の種類や会社の規模に関係なく、海外留学の経験を持つ人材の注目度はますます上がってきているようです。

今回は、留学の成功のカギがどこにあるのか考えます。

具体的な目的次第で大きく変わる

「貴重な時間と費用を使って行くわけですから、誰もが高い満足度を求めるのは当たり前。期間の長さに関係なく、自信を持って『留学は成功だった』と言える人は、必ずはっきりとした目的意識を持っています」と話すのは、海外留学のEF(イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン)のマーケティングディレクターの伊丹麻衣子(いたみ・まいこ)さん。

留学は、「成功」か「失敗」かの判断基準が人それぞれです。そのため自分の中に具体的な目標を持っていないと、「よかった」「物足りなかった」など感情論だけの結論に陥りがち。

学生であれば人生経験を積むという意味合いや、メンタル面での成長を求める人も多いので、感情論で終わってもいいのかもしれません。再び留学する時間もたくさんあります。

ですがウートピ世代の大人なら、明確な目標を定めることをおすすめします。周囲に対して成果を見せられたらなおいいでしょう。

伊丹さんは、「目的は具体的でさえあれば、基本的には何でもいい」とアドバイスします。

「『英語でプレゼンテーションができるレベルまでスピーキング力を伸ばす』とか、『TOEICスコア800を取れるレベルまで上げる』とか。その他、将来自分の人生を豊かにするような、趣味に関する目標を持つのも立派なことです」

簡単に思えますが、目標の明確化はとても大切。高すぎる目標を設定してプレッシャーを感じてしまってもストレスが溜まりますし、反対に低すぎてもよくありません。

自分が努力できる範囲で、具体的に目標を定めること。それさえ決まれば留学もムダにならないでしょう。

しかし、留学したのにもかかわらず、不完全燃焼に終わる人は多いといいます。次回は、「不完全燃焼にならないための対応策」をより具体的にお伝えします。

(奥浜アリサ)