2年連続の賞金女王に輝いたイ・ボミ【写真:Getty Images】

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「メンタル&体力」強化を重視する韓国ゴルフ“国家代表”

 ゴルフはメンタルスポーツとよく言われる。実際、ミスを引きずってしまってそのあと一気にスコアを落としたり、調子の悪い選手のプレーにつられてスコアを伸ばせなかったり、プレーの遅い選手にリズムを狂わされてしまう人も多い。

 実際にトーナメントでもそのような場面がよく見られる。今年行われた富士通レディースは、それが顕著に表れた試合だった。最終日に首位タイでスタートした笠りつ子が最終18番でトリプルボギーをたたき、3位からスタートした松森彩夏が最終日にスコアを伸ばして逆転優勝した。それくらい、ゴルフは平常心でいられなければ、ミスをともなうスポーツなのだ。

 それだけに韓国でも、メンタルを鍛えるトレーニングが重要視されている。韓国の“国家代表”選手たちも、毎冬に行われる冬季合宿で「メンタルと体力を鍛えたい」と考えているという。

 2012年の『月刊ゴルフダイジェスト・コリア』に掲載された冬季合宿の目標について語る大韓ゴルフ協会のキム・ドンウク副会長のコメントにその答えが見えてくる。

“組織的なマインド”とは…

「代表チームが海外の試合で善戦できているのは、“3心”があるからだと思います。初心、孝心、忍耐心が個人的な動機付けだとすれば、冬季合宿では組織的なマインドを鍛えあげます」

 この“組織的なマインド”とは国家観、代表選手としての姿勢、団体生活の基本、連帯感、所属感、自負心のことを指しているという。

「これらを選手たちに教え、体力と基本的な常識を教えてあげるのがこの合宿の目標なんです」

 国を背負う代表選手に選ばれるということは、そもそもどういう意味合いがあるのか――それらを韓国の選手たちはアマチュアのころから、徹底してたたき込まれているという。2011年まではゴルフのスイングの技術強化をベースに、体力トレーニングを行うプログラムが主だった。だが、12年からはバランストレーニングと教養講座が加わり、プログラムは大幅に改善されたという。

ゴルフは一体いつやっているのか―

 現地取材している『月刊ゴルフダイジェスト・コリア』のチャン・スジン記者がこう語っている。

「早朝の体力トレーニングのあと、朝食後にバランストレーニング、夜にはさまざまな講義が行われます。その内容はル-ル、エチケット、英語、教養講座、メディア対応法、ゴルフ用品に関する知識など。1日の日課が終わる前に、ストレッチを応用したプログラムをこなします」

 ではゴルフは一体いつやっているのか、という疑問が生じる。

「昼食から夕食の間の2〜3時間、練習場とコースでスイングやラウンドを平行しているんです」

 つまり、ここでは心・技・体を鍛えるカリキュラムが用意されているのだ。

金 明碰●文 text by Myung-wook Kim