緊急事態は終了しても注意は必要

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2015年から始まったジカ熱の世界的流行を受け、2016年2月1日に世界保健機構(WHO)が宣言した、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」の終了が、11月18日に発表された。

「PHEIC」は世界規模での疾病流行が生じた場合など、国際的な取り組みが求められる事態に宣言されるもので、WHO加盟国は宣言後速やかに自国での流行状況を報告し、WHOはその報告を受け、疾病の予防と監視、対策を実施する。

近年では2009年の新型インフルエンザ流行や、2014年の西アフリカでのエボラ出血熱流行の際にも宣言されている。

ジカ熱は2015年に中南米で流行が始まり、2016年には東南アジア、アフリカにも感染が拡大。日本や欧米でも感染者が確認される事態となり、PHEICに指定された。

その後の調査で、400万人以上が感染したものの死亡例は確認されず、妊婦が感染した場合に小頭症の子供が生まれるリスクや、ギラン・バレー症候群発症リスクが高まるなど、長期的な対策と研究が重要であることがわかった。

なお、小頭症児の死者は確認されているが、ジカ熱による死亡例には含まれない。依然として対策は重要であるものの、有効なワクチンや治療薬の開発が進みつつあることから、WHOはジカ熱の流行がPHEICに該当しなくなったと判断。今回の終了宣言に至った。

ただし、ジカ熱自体が消滅したわけではなく、中南米や東南アジア、アフリカでは依然ウイルスの存在や感染者が確認されている。厚生労働省や外務省は、妊婦や妊娠予定の女性は当該国への渡航・滞在を可能な限り控え、男性も感染源にならないよう防蚊対策をおこなうよう、引き続き呼びかけている。

医師・専門家が監修「Aging Style」