トランプノミクスで日本経済、世界経済はどうなる?

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トランプショックは
レーガノミクスのデジャブ

 11月9日、「世紀の誤算」Brexit(6月24日)を上回る激震が走った。みずほ総合研究所が昨年末に発表した「2016年のとんでも予想」のトップはトランプ氏の当選だった。その「とんでも予想」のNo.1の実現だ。

 直前になってFBIがクリントン氏のメール事件を公表したのが“オクトーバーサプライズ”だったが、それが歴史的結果を生んだ。暴言で名を馳せたトランプ氏の当選は、日本人の理解をはるかに超えた米国にある不満と格差も含めた分断が背景にあった。

 当初、コンセンサス予想はトランプ政権による大幅な経済の下押しだった。ただし、現在、グローバルな市場が直面する新たなサプライズはリスクオフを予想した市場が大きく裏切られ、世界的な財政拡大による新たな潮流を期待するリスクオンに転じたことだ。1980年代前半のレーガノミクスのように減税を中心とした財政拡大による経済政策の転換が米国の金利上昇、ドル高をもたらしている。

 大統領就任当初の経済情勢は、レーガン期は「3H」(高失業、高インフレ、高金利)と、今回、トランプ期の「3L」(低失業、低インフレ、低金利)と正反対だ。ただし、どちらも社会、経済が抱える大きな閉塞感のなかで、“Make America Great Again”で復権を唱えた点は共通であり、それが米国民の支持を集めたものと考えられる。

 図表1は米国の過去の減税規模の比較である。トランプ氏の減税は初年度でGDP比2%超で、レーガン政権の減税を超える大きさである。世界的にも経済政策の風潮は、金融政策の限界が顕現化するなか、財政を重視した対応になりやすい。こうしたマクロ政策の潮流とトランプ氏の政策の方向性のベクトルが合うだけに、当初、「トランプ氏の政策には全く思想がない」と言われていた状況から相応の政策が後追いで付いていくことになりやすい。こうした状況は、新自由主義の潮流にのったレーガンとも共通する。

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