遼寧省瀋陽市の商業施設で先日、満州事変を表現したパネルの前に、うなだれた様子の安倍晋三首相を模したろう人形が設置され、中国国内で物議を醸した。中国メディア・今日頭条は26日、「『安倍謝罪像』は愛国なのか」とする文章を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 遼寧省瀋陽市の商業施設で先日、満州事変を表現したパネルの前に、うなだれた様子の安倍晋三首相を模したろう人形が設置され、中国国内で物議を醸した。中国メディア・今日頭条は26日、「『安倍謝罪像』は愛国なのか」とする文章を掲載した。

 文章はまず「こういった行為は非常にバカバカしい行為。内心で恐れを抱いていることの表れに過ぎないのだ」と評価した。そして、「強い者の強い部分を学ぶことでこそ自らを高められ、別の強者を追い抜くことができるのだ」、「学べない者は進歩できず、永遠に弱者であり、他人からの制約を受けることになるのだ」とした。

 また、「客観的に見て、抗日戦争において日本がわれわれを激しく打ちのめしたのは、彼らが戦争における強者だったからだ」と説明。現在では経済発展、製造業において日本が中国より強いとしたうえで、「相手のリーダーを貶めるようなことをするのではなく、どうして相手よりも遅れているのかをもっと考えてほしい」と呼びかけた。

 さらに、今回の問題を「小さなこと」と捉えてはいけないと指摘。「わが民族の一部には、非常に幼稚な腐った性根をもった輩がいるということを浮き彫りにしたのだ」とした。そして、「中国人よ目覚めよ。学ぶ努力をしないで強くなれると思うな。心のうちの卑しい陋習を改めよ。自信を持ち、自律、自制の心を持って自らを真の強者とすることで、初めて他人からのリスペクトを勝ち得るのだ」と論じている。

 文章を読んだユーザーからは、概ね賛同の声が寄せられる一方、像の設置者に対して「こんなことをして日本が謝るとでも思うのか」、「低レベルな行為だ」といった手厳しい意見も飛び出した。設置者は個人的な政治信条や歴史認識に関係なく、「話題になりたい」、「人気を集めたい」という目先の利益を狙って「安倍首相像」の顔にヒトラーのような「ちょび髭」を付けたうえ、俯かせたのだろう。国民の「愛国心」を利用したような宣伝行為に対する嫌悪感も、今回の問題で少なからぬ中国市民が批判的な姿勢を見せている背景にありそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)