10年を経ても第一線で活躍、「殿堂入り」した世界のIT投資家たち

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世界で最も優れたIT投資家のランキング「ミダス・リスト」をフォーブスが始めたのは2001年。初代ランキングに入った顔ぶれの中には、今は半引退状態にあるボブ・カグルやディック・クラムリックといった人々もいれば、もはや以前とは同じ規模での投資ゲームに興じていない人々もいる。

だが中には、2.5回のバブルを経てもなお、第一線にとどまり続ける強豪もいる。

本記事では、少なくとも10年間にわたりミダス・リストに選出され「殿堂入り」を果たした投資家たちを紹介する(以下、かっこ内の数字はランキング入りした年数)。うち2人はリスト創設時から毎年ランク入りを果たしている常連だ。

ジョン・ドーア(15年)

1位の座に4回輝き、それ以外の年も常に30位以内にとどまっている伝説的投資家。インテルを退社後、1980年にベンチャーキャピタルのクライナー・パーキンス・コーフィールド&バイヤーズに入社。

コンパックやネットスケープ、グーグル、アマゾン・ドットコムへの投資により資産を44億ドルに増やし、その後も配車アプリのウーバーや拡張現実(AR)企業のMagic Leap(マジック・リープ)、近隣地域向けソーシャルネットワークのNextdoor(ネクストドア)といった企業に投資し成功を収めてきた。

マイケル・モリッツ(15年)

モリッツの業績はドーアよりも優れているかもしれない。今年こそは28位に甘んじたが、10年にわたり上位20位以内にとどまり続け、2006〜11年には6年連続で1位または2位に入った。2012年に健康上の問題を理由に日々の業務から退くまで、セコイア・キャピタルでグーグルやペイパル、ヤフーといった企業に伝説的な投資を行った。

最近では、Instacart(インスタカート)やKlarna(クラーナ)、Stripe(ストライプ)などに投資。またセコイアは、2014年にフェイスブックが現金と株式合わせて220億ドル近くで買収したワッツアップに出資する唯一の機関投資家だった。

ジム・ブレイヤー(14年)

黎明期のフェイスブックに投資。2011〜13年には3年連続でミダス・リストの首位に輝いた。アクセル・パートナーズに28年間にわたり所属した後、現在は自身が設立したブレイヤー・キャピタルを運営している。

新会社は中国のシャオミ、仮想通貨企業のCircle(サークル)、メッセージアプリのWickr(ウィッカー)、コンピューター組み立てキットを製造するKano(カノ)などの株式を所有。また、2015年4月に上場した手芸製品専用フリマサイト運営のEtsy(エッツィー)や、ワンダ・グループが35億ドルで買収したレジェンダリー・エンターテインメントにも投資した。

プロモド・ハク(12年)

2001年の第1回ミダス・リストで24位、04年には1位に輝いたハクは、ベンチャーキャピタルのノーウェスト・ベンチャー・パートナーズで幹部を務め、これまで企業や医療ITの分野に重点を置いてきた。投資活動は60か国以上に及び、株式売却により累計400億ドル以上の収入を得ている。

ポートフォリオ企業20社以上が上場し、30社以上が買収された。最近で最も目立った取引は、2013年に米株式市場へ新規上場した企業の中で資金調達額が2番目に大きかったサイバーセキュリティー企業FireEye(ファイアアイ)だ。

以下の3人は、今年のミダス・リストで新たに殿堂入りを果たした面々だ。

ダニー・ライマー(10年)

数々のEコマース企業への投資を成功させてきたライマーは、昨年のランキングでは33位につけたが、今年はViagogo(ビアゴーゴー)やFarfetch(ファーフェッチ)といったサイトの成功により24位に上昇。初期のEtsyにも投資していた他、現在はNasty Gal(ナスティー・ギャル)や1stdibs(ファーストディブス)、Good Eggs(グッド・エッグス)の役員を務めている。