話題の彼氏ではない「仮氏」って?認知度アンケートとってみた

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 SNSを中心に現在話題となっている『彼氏じゃなくて「仮氏(カリシ)」!?』。この話題は若い女性向けの動画マガジンを配信している『C CHANNEL』が11月18日に”最近の恋愛のあり方の一例”として紹介した動画が発端となっています。

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仮氏意味説明

 動画は一見カップルのような男女が「仮氏」というボードを掲げ、それについて動画に表示されたキャプションで簡単に説明するというものです。『C CHANNEL』公式によると、この聞きなれない「仮氏」とはどうやら「仮の彼氏」のことで、彼氏ではなく「仮氏」をつくるメリットは「恋愛の準備運動ができる」「男性心理を勉強できて恋愛スキルを高められる」「寂しさからくる焦りを抑えて心に余裕ができる」「女性としての自覚を持てる」ということなんだそう。

 ちなみに仮氏の認知度についてTwitterを使用しアンケートをとってみました。短い期間のため255人と少ない数ですが、それでも結果を見ると「「仮氏」という言葉じたい初めて聞いた」という人が62%。半数以上を占めていることがわかりました。
 ネットで「仮氏」と調べると「仮氏から卒業する方法」「仮氏をつくれ!」と多数の記事が出てくるのでよっぽど当たり前なのかと思っていましたが……なお、「仮氏がいる」と回答した人は4%という結果。よほど当媒体の読者がピュアぞろいなのか、それとも単にメディアだけが踊って実はそうでもないのか……。なんだこの温度差。

■仮氏が許されるなら「仮女」も許される?

 まぁとにかく話しをすすめましょう。さて、今話題となっているオシャレで可愛い動画。可愛いゆえにうっかり真実を見誤りそうですが、つまりは「彼氏には相応しいとは思えないけど独りは嫌だからキープ」したい女子の一方的なワガママをうまく正当化しただけのこと。それゆえに、配信直後から動画を見たSNSユーザーたちから非難の声があがったのは言うまでもありません。

 動画内では「本命の相手に昇格することも!?」というキャプションも登場することから、主体はあくまで女性であり「男性の人格を無視しているのでは?」という厳しい声も上がっています。
たしかに、これに逆の男性が使う「仮女」があったとしたら、おそらく非難GO!GO!となりさらに物議を醸すところでしょう。

■「仮氏」本来の意味は……?

「仮氏」の生みの親は小説家の水野敬也さんで、様々なベストセラーを生み出しており、今年4月に放映されたドラマ『私結婚できないんじゃなくて、しないんです』(TBS系)の原作『スパルタ婚活塾』の著者でもあります。

 元々、水野さんは2012年に投稿した『スパルタ婚活塾』というブログ記事のなかで”熟女”を対象に

「理想の男を手に入れるための「仮」の彼氏を作るのだ。そして、仮氏を踏み台にして、より高い男へと飛び立つのである」
(出典:スパルタ婚活塾 第2講「仮氏理論」

と紹介しています。年齢が故に恋愛に臆病となり彼氏が何年もいない状態では余裕をなくす→相手も引く。ならば「仮氏」という存在をつくり、自分の心に余裕をつくりなさい、大人の女性なら恋いの駆け引きもあったほうがいいよ。というある程度年齢の行った女性に対し婚活する上でのアドバイスとして提唱しています。

 しかしこれが「とりあえず仮氏にしよう」「切るのももったいないから仮氏でいいよね」「仮氏たくさんキープで安心」と勝手な解釈だけが一人歩きしており、婚活目的でない若い世代にまで認知が広まっているとされています。

■ストーカー化しちゃう危険も

 また、今回話題の発端となった動画の指し示すところの「仮氏」については、「女性側だけ「仮氏」との認識があるのでは?」という指摘も多くありました。

 つまり、実際には男性側からすれば女性の「彼氏」だと思っている状態なので、その恋愛の重みも双方で違ってくるというわけです。
男性側は「他にはない唯一無二の彼女」であるのに、女性側では「いつでも捨てることのできる気軽な「仮氏」」であったら、将来的に男性が真実に気づいたときに逆上されても文句は言えないかも……。世代問わずに恋愛のこじれは大いにありえますが、恋愛のみならず人生経験のまだすくない若い世代ではそうした問題がより深刻化する可能性が高いと考えられます。

 殴られるどころか、それで命を奪われる可能性だってなきにしもあらずではないでしょうか? 何を持ってしてそんな危ない橋が広められているのかは定かではありませんが、バブル期に気持ちだけはきっかり手中に納めておいて自分の感情は何ひとつ持ち出さない“キープ君”をたくさんつくっていたイケイケギャルと何ら変わりはないようにも見えます。

 恋愛に自信がなくて平均初婚年齢を大幅に過ぎてしまった婚活女性たちが、その苦しい状況の中で使っていたはずだった「仮氏」。それがいつのまにやら本来の意味を湾曲し一人歩きしていることに危機を感じるのはわたしだけでしょうか?とはいえアンケート結果を見る限りは少し安心しました。皆きちんと見極めているのね。と。

(文:貴崎ダリア)