北朝鮮では、金日成氏の誕生日(4月15日)を「太陽節」、金正日氏の誕生日(2月16日)を「光明星節」と称し、「民族最大の名節」として盛大に祝っている。その一方で、金正恩党委員長の誕生日である1月8日は祝日として制定されず、公的な行事を開催してなかった。

来年2017年からは金正恩氏の誕生日を「銀河節」とし、盛大に祝うのではないかという見方が出ていたが、韓国の北朝鮮向け放送局「自由北韓放送」が最近入手した来年のカレンダーに、金正恩氏の誕生日が表記されていないことが明らかになった。

同放送の平壌通信員によると、最高指導者の生誕記念日をいまだに祝日として祝わないことについて、北朝鮮の人々は首を傾げていると伝える。中には「誕生日を明らかにできない大きな秘密でもあるのか」と疑う人すらいるとのことだ。

また、北朝鮮当局は部下たちは金正恩氏の誕生日を祝おうと提案しているが、「本人が固辞している」としながら、次のような言葉を持ち出して疑問の払拭に努めていると同放送は伝える。

「我々は先代の首領様方が創始された主体(チュチェ)革命偉業を完成させる過程にあり、民族の宿願である祖国統一を目前にしているため、提議はありがたいが受け入れることはできない」 (金正恩氏が2014年10月24日、労働党宣伝扇動部責任イルクンとの談話で語った内容)

しかし、あまり効果はないようで、「高級幹部たちが金正恩氏にプレゼントを持ち寄って誕生日だ何だと大騒ぎしていることを、みんな知らないとでも思っているのか」などと呆れた様子だという。

朝鮮中央通信は先月、「白頭山偉人称賛大会国際準備委員会」がアピール文で「来年1月、金正恩閣下の誕生日を盛大に慶祝(後略)」と報じており、今年は誕生日が祝われるのではないかのと見方が出ていた。

一方で当局は、「若造」呼ばわりされている金正恩氏を下手に持ち上げると、さらなる反発が高まることを警戒しているとの見方もある。