冷静なバンドリーダーが感じた個々の成長



――ここからはバンドのリーダーであり、最も冷静に、ときに厳しい目でバンド全体を見ているひなんちゅさんに、単独インタビューという形でお話を伺います！ 3人は「おつかれ！」と明るく部屋を退出されましたが、ひなんちゅさんが何を話すのか？ かなり気になっているかと思います（笑）。

よろしくお願いします（笑）。

――改めてこの1年でのサイサイの変化、成長をひなんちゅさんはどのように感じてらっしゃいますか？

個々の成長がすごく大きかったなというのはすごく感じますね。まず、すぅに関しては、これまでギターで入っていたみっちーが抜けたことで、彼女がメインギターを弾かないといけなくなったんです。その中で、アルバム制作中も戦う姿勢がすごく出ていたなと思います。

――戦う？

「ここは絶対に変えたくない！」とか自己主張するようになりましたね。ワガママではなく、アーティストとしての個性が出てきたのを感じます。あまり言ってないけど、実は彼女はピアノが弾けるので、作詞だけでなくどんどん自分で曲も書くようになったし。



――やるべきことが増えたことで、アーティストとしての才能が一気に開花した。

すぅって普段からいろんなことにアンテナを張りつつ、それをわかりやすくは表に出さないんですよ（笑）。受け取ったことを自分の中で消化し、そこから新しいものを作っていく。それがサイサイらしさとして形になってきたのを感じます。

――ゆかるんさんは？

サイサイに加入してからずっと、ゆかるんは自分の立ち位置というものに不安を持って、悩んでたところがあったと思う。でも、ポジティブな方向でキャラが確立されてきましたね。“DJ YUKAKOO”としての活動もそのひとつで、自分らしさをいろんな形で表現するようになったなと感じますね。

――さすが、よく見てますね。あいにゃんさんもツアーリーダーを務めたこともあり、めざましい成長を見せたのでは？

あいにゃんは「どっちでもいいよ」と「よくわかんないけど」というのが結成以来の口癖で、いい意味での“ザ・癒し系”キャラだったんですよ。それがベースに対してすごく誇りを持つようになったなぁと感じますね。

――「どっちでもいいよ」ではなく…。

かに座の女なんですけど、殻を破って脱皮しましたね（笑）。『ベース・マガジン』（リットーミュージック）の表紙を飾って、音楽誌で連載も持つようになり、バンド内でも自分からどんどん発言するようにもなった。最年長ってこともあって、実は、メンバーの中でバンドの今後に一番、期待と不安を持っているのもあいにゃんかもしれない。これからどうしていくか？ という話をよくするようになりましたね。



メンバーを引っ張っている感覚は、あまりなくて…



――ひなんちゅさんご自身の成長についてはどんなふうに感じてらっしゃいますか？

生活の何もかもがバンド中心になったというのはあります。自分ではあんまり「忙しい！」って感覚はなかったけど、後からスケジュール帳を見たら、ある時期、ほとんど家にいなかったです（笑）。

――これだけ忙しいと、物理的に他のことをする時間を作るのがなかなか難しいのでは？

以前なら、夜8時に仕事が終わったら、友達とごはんに行ってたかもしれないけど、いまは、翌朝が7時集合だったりして、それなら家に帰って、次の日の仕事のモチベーションを上げるためにDVDを見たり…。

――自分のことだけでなく、リーダーとしてメンバーを引っ張らないといけないことも…。

でも、自分の中では「引っ張っている」という感覚は実はあんまりなくて。みんなに甘えている部分もすごく多いし。かといって、すべてをさらけ出しているわけでもなく…いいバランスで、たまたまリーダーやってるって感じですかね？ よく感じるのは私たちは「仕事がライブ」ということ。



――「仕事がライブ」。いい言葉ですね。

私自身、観客の立場だったらそうですけど、ライブって前からずっと楽しみにしてて、ワクワクして足を運ぶものじゃないですか。それが私たちの仕事だというのは、すごく幸せだなってしみじみと思います。

――ワールドツアーについても伺います。まず、最初の地がひなんちゅさんにとって、中学時代までを過ごしたなじみの深いインドネシアであり、サイサイにとっても凱旋ライブとなりました。

地元って感じですね。父がまだ、インドネシアに住んでいるので、父に会うと「帰ってきたなぁ」って（笑）。私は『Music Japan TV』の現地放送の番組のMCをやってるんですけど、それを見てライブに来てくれたファンも多かったです。人数的にはソールドアウトした香港を超える1000人弱が集まってくれて、すごくうれしかったです。





――そして、今回はアジアのみならず、アメリカ進出も果たしました。

行ったこともないロサンゼルス、サンフランシスコでのライブということで、最初は不安でした。それでもお客さんが来てくれるってことに感激しました。ただ、人数としては他の公演と比べて最も少なかったし、反省点も多かったです。みんなも言っていたように英語の問題もありましたし。

――全体を通じて世界でやっていけるという手応え、自信はつかんだ？

タイアップのアニメ主題歌があるわけでもない中で、あれだけのお客さんが来てくれたってことは、純粋に私たちの曲を、音を聴きに来てくれているんだなと自信につながりましたね。

――その場のノリ次第で、いいと思えば受け入れて、一気に熱くなってくれるのも海外の観客の特徴と言えるかもしれませんね。

タオルを回しながら楽しむ曲が中心のサイサイですが、アメリカってタオルを回す文化がないんですよ（笑）。それでも、思い思いに日本とは違う乗り方をしてくれて、うれしかったですね。



来年でデビュー5周年 次の目標は「オリコン1位」



――全力疾走の1年でしたが、年末ライブを挟んでこの先、来年以降の進むべき道についても教えてください。

今年の3月にアルバム出して以降、新曲を出してないから不安に思ってるファミリーもいるみたいですけど、年末ライブで新たに生まれ変わるような気持ちですね。

――年の瀬に生まれ変わる？（笑）

年末にサイサイらしいライブを届けて、来年はシングルを出して、ヒットさせて、次のアルバムにつなげていきたいです。来年でデビュー5周年ですが、そろそろ“若手”とは言われなくなってくる。“中堅”と言われるには、まだまだ足りないものが多いのはわかってますが、目指すはオリコン1位!! 周りを見て悔しい思いを抱くこともあるし、プライドも持ってます。

――先ほどの横浜アリーナ発言もそうですが、アーティストとして、おそらくは必要であろう自信、「もっとできる」という確信を、ひなんちゅさんもメンバーも少しずつ持ち始めている？

5年という時間が自信につながっていると思います。ありがたいことに「ガールズバンドと言えば、SCANDAL（スキャンダル）、サイサイ」と言ってもらえるようにもなってきた。



――いまの時代、メジャーで5年続いたというのが、スゴいことだと思います。

こないだ、あるバンドの女の子と話をしてて、その子はメタルバンドをやってるんですけど「メンバーそれぞれ、やりたいことが違って、続けるのもなかなか難しい」って。どこにでもある問題なんでしょうけど、うちらは全員「何をおいてもサイサイが一番！」でやってきた。

――それぞれの個性を発揮しつつ、チームとしてまとまりがある。

私にとってメンバーは、大事なことを家族よりも先に伝える存在。家族でもないし、単なる友達とも違う。結局は“他人”の集まりだけど、それを理解し、譲り合えるし、互いを尊敬し合える特別な関係です。実際、ケンカで気まずい時期もあったけど、そういうとき、みんな「どう乗り越えるか？」という視点で考えてた。

――「解散」や「脱退」という選択肢ではなく…。

ひとりじゃ何もできない4人が集まってるから（笑）、アイドルグループのように個々のメンバーの“卒業”ってわけにはいかないんだなって感じます。でも、それが強さでもあり、互いを必要とし合っている関係を誇らしく感じます。

――究極の目標は？

どんどんシングルを出して、ヒットさせてプリンセス プリンセスさんを超えたい！ この先、20年、30年…おばあちゃんになってもこのメンバーでライブをやり続けたいです！



【プロフィール】
Silent Siren（さいれんと・さいれん）／すぅ（吉田 菫／Vo&Gt.）、ひなんちゅ（梅村妃奈子／Dr.）、あいにゃん（山内あいな／Ba.）、ゆかるん（黒坂優香子／Key.）の4人からなるガールズバンド。全員が読者モデル出身で、2012年11月、シングル『Sweet Pop!』でメジャーデビュー。2015年1月、ガールズバンド史上デビュー後最短で日本武道館でのワンマンライブを敢行。2013年にリリースした『ビーサン』以来、シングル、アルバム全作品でオリコンウィークリーチャート10位以内を記録中。今年3月には新アルバム『S』を発売し、その後、横浜アリーナを含む国内全26公演、海外6都市でのツアーを行った。12月22日、24日、30日には昨年に続き、年末スペシャルライブ Dream on！が行われる。

◆すぅ
【Twitter】@sumiredooon
【Instagram】@sumiredooon1228
【ブログ】http://lineblog.me/yoshidasumire/

◆ひなんちゅ
【Twitter】@hinanchu_twtr
【Instagram】@hinaofficial0313
【ブログ】http://lineblog.me/hinakoumemura/

◆あいにゃん
【Twitter】@aina0703
【Instagram】@ainayamauchi3131
【ブログ】http://lineblog.me/ainayamauchi/

◆ゆかるん
【Twitter】@kurosakayukako
【Instagram】@yukakokurosaka0606
【ブログ】http://lineblog.me/yukakokurosaka/


■Silent Siren 2016年末スペシャルライブ Dream on!
【愛知】
12月22日（木）＠愛知・日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
18:00開場／19:00開演
＜お問い合せ＞サンデーフォークプロモーション：052-932-9100

【大阪】
12月24日（土）＠大阪・大阪国際会議場グランキューブ大阪 メインホール
17:00開場／18:00開演
＜お問い合せ＞サウンドクリエーター：06-6357-4400

【東京】
12月30日（金）＠東京・東京体育館
18:00開場／19:00開演
＜お問い合せ＞ディスクガレージ：050-5533-0888

◆全席指定：6,480円　
◇CNプレイガイド：http://www.cnplayguide.com/ss16do/
◇チケットぴあ：http://w.pia.jp/t/silent-siren/


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★★Silent Sirenさんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント★★

今回インタビューさせていただいた、Silent Sirenさんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

■応募方法：ライブドアニュースのTwitterアカウント（@livedoornews）をフォロー＆以下のツイートをRT


■受付期間：2016年12月5日（月）12：00〜12月11日（日）12：00

■当選者確定フロー
・当選者発表日／12月12日（月）
・当選者発表方法／応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 （個人情報の安全な受け渡し）のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
・当選者発表後の流れ／当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから12月12日（月）中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただきます。12月15日（木）までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。

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