野田と銚子なぜ醤油の産地?

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醤油の生産地として、千葉県の野田市と、銚子市が有名です。例えば醤油メーカーとして知られるキッコーマンは千葉県野田市に本社があります。そもそも、なぜこの2つの街が醤油の産地となったのでしょうか?

醤油の原料は?

そもそも醤油の原料は、大豆と小麦と塩というシンプルなものです。これらをまぜあわせ、発酵させて作ります。醤油は魚介類などを食すことに使われるので、なにか関わりがあるように見えますが、実際は何も関係ありません。魚を使った魚醤という醤油がありますが、これはナンプラーとしても知られています。これはまた別種のものです。日本で流通している醤油は、実は大豆と小麦と塩だけでできるのです。魚が関係ないとなると、海に面した千葉県銚子市が醤油の産地となったのはなぜなのでしょうか? 塩を調達するのに海沿いの街が便利だったということは考えられますが、なにかほかに理由があるのでしょうか?

水運が関係している

醤油が千葉県野田市と銚子市で発達したのには、水運が関係しています。両方の街には利根川が流れています。これらの街で醤油の製造がはじまったのは、江戸時代までさかのぼります。関東平野で取れた大豆や小麦が、利根川を下って、野田や銚子へと運ばれていったのです。とはいっても、当時の利根川は現在のような流れにはなっていませんでした。利根川東遷事業という大規模な土木工事によって、現在の利根川の流れが江戸時代の初期に行われ現在の形ができあがりました。その水運の道を使って原材料を運び、醤油を製造するのに便利な場所であったということなのでしょう。野田は江戸に近いですし、銚子は、そこから沖合の海流を使えば、商品の流通にも便利という理由があったのでしょう。現在、千葉県で生産される醤油は、全国で流通している醤油のうちおよそ40%近くを占めており、いまだに醤油の産地としてよく知られています。