Aさんは痛みに耐えて病院の待合室で夜明かしした(写真はイメージ)

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腎臓結石を経験した男性記者(47)の場合、幸いにも最後は石が自然に外に出た。だが他の例では、発症後に痛みが引かずに鎮痛剤も効果が出なくなった男性がいた。

最後は病院で、衝撃波による石の破砕処置を受けた。長い間、体内に石を抱えたまま不安に過ごすより、短時間で一気に解決した方がよさそうな気もするが、男性の場合は「苦難の道のり」だったという。

患部に向けて5000回の衝撃波が打たれる

東京都に住む男性Aさん(47)は、2016年6月21日深夜、就寝中に強烈な痛みが襲ってきた。実はその4か月ほど前、腹部に一度痛みを感じたことがあったが、その後は症状が消えたため忘れていたのだ。腎臓結石は背中から腰にかけて痛むことが多いが、腹部の場合もあるという。

Aさんは苦しさをこらえて、総合病院の泌尿器科を受診すると自然排出を勧められた。だが、最初は効果を発揮した坐薬がすぐに効かなくなり、痛みを抑える術がなくなってしまった。「もう耐えられない」と、石を破砕してくれる病院を自力で探し、少し症状が収まった間にそこを訪れた。夜間診療で、運悪く当直医は泌尿器科が専門外だったので、仕方なく待合室で夜を明かし、翌朝の外来受付を待った。6月26日のことだ。

朝一番で泌尿器科を受診し、医師に状況を説明したところ「では、破砕しましょうか」と処置室に通された。

ベッドに患部を上に向けて横たわる。上部には、衝撃波を発射する装置が備え付けられていた。石を目がけてひたすら衝撃波を打つというもの。「1回1回は体に響く程度だが、何度も打ち続けられるので次第に痛くなってくる」とAさんは話した。希望をすれば鎮痛剤をもらえるのだが、耐え続けた。

Aさん「たいていは3000回ぐらいで終わるそうですが、技師に聞いたら、私の場合は5000回だったそうです」

1時間ほどで終わると、文字通りかなりの衝撃が体に残った。終了後にX線検査をしたが、どこまで細かく石が砕かれたか明確には分からなかった。医師からは、排尿の際にすべて流れ出てくるはずと説明された。

砕かれた石の残骸がまだ体内に

Aさんはその日は入院した。夜にトイレに行ったときに「血の塊のようなものが出ました」という。これが破砕された石だったようだが、確信は持てなかった。何となくスッキリしないまま、翌日退院した。

ところが間もなく、Aさんに再び痛みが襲ってきた。砕かれた石の大半は排尿時に出ていたが、厄介なことに小さくなった残骸がまだ体内に残っていたのだ。耐えること2日間、ようやく残りが自然排出されてすべてが終わった。本格的に発症してから1週間、かなり壮絶な体験だった。

Aさんの場合、47歳で初めて症状が出た。だが、腎臓結石は中高年の病気というわけではない。記者が最初に経験したのは、27歳だった。話を聞いた人のなかには、高校生の時に発症した人もいた。比較的短期間で自然排出する人もいれば、Aさんのように破砕処置をしてなお「石のかけら」に苦しめられる人もいる。人それぞれというしかない。

「地獄の痛み」を避けるには、まずは予防だ。とにかく毎日水を多く飲むことが、何よりの策だろう。