国民党本部が入居するビル「八徳大楼」(台北市)

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(台北 26日 中央社)政党とその関連組織が不当に得た資産を追及する行政院(内閣)「不当党産処理委員会」は25日、野党・国民党の資産運用を担ってきた「党営企業」の中央投資と欣裕台を「不当な党資産」に認定し、保有する全株式を国に返還するよう同党に命じることを決めた。

国民党が3月に公表したデータによると、昨年末時点の総資産は中央投資が366億2200万台湾元(約1300億円)、欣裕台が14億1800万元(約50億円)。党本部が入居する建物も国の資産となるが、今後も賃貸契約は維持され使用は認められる。

この決定に対し、国民党の洪秀柱主席は同日、自身のフェイスブック上で、中央投資が持っている財産は全て党員などが寄付したものだと指摘。事実に反した証言をもとに判断を行ったのではないかと委員会の公正性に疑問を呈した上で、委員らが「人民の英雄か、腰抜けかは全て時間が証明してくれる」と皮肉った。

国民党文化伝播委員会の胡文キ・副主任委員は同日、委員会の決定は違憲、違法だと批判。「座して死は待たない」として、法的手段に訴える方針を示した。中央投資ら2社も行政訴訟を起こすとしている。(キ=王へんに奇)

国民党は戦後、日本が台湾に残した資産を接収するなどして財産を築いたとされ、「世界で最も金持ちの政党」と呼ばれた。だが、これを「政党間の公正な競争を妨害するもの」と考える民進党が今年7月、国民党の資産解体を狙った法律を成立。8月に不当党産処理委員会が立ち上がっていた。

委員会の顧立雄主任委員によれば、返還を命じる文書は早ければ28日にも国民党側に送られる見通し。

(唐佩君、劉麗栄/編集:杉野浩司)