中国で人件費が上昇すると同時に、中国国内に生産拠点を置いていた企業の一部が東南アジアをはじめとする国々に工場を移転させている。なかでもベトナムは若い労働者が多く、人件費もまだ安いために工場の移転先として人気を集めているようだ。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国で人件費が上昇すると同時に、中国国内に生産拠点を置いていた企業の一部が東南アジアをはじめとする国々に工場を移転させている。なかでもベトナムは若い労働者が多く、人件費もまだ安いために工場の移転先として人気を集めているようだ。

 中国メディアの北京時間はこのほど、政治的な改革が進むベトナムは経済成長が著しく、製造業の分野では中国から市場を奪い始めていると伝え、「中国にとってベトナムは恐ろしい国であり、中国がもっとも警戒すべきはベトナムだ」と主張した。

 記事は、ベトナムが近年、米国と親密な関係を築いており、政治的な改革が中国よりも進んでいることを指摘。米国と親密になるということは、中国から離れていくことを示すものであると同時に、西側諸国の企業の進出も活発化する可能性があることだと論じた。

 さらに、ベトナムには1億人に迫る人口がいるうえ、国民は非常に若いと指摘し、ベトナム人は忍耐強く、団結力もあるとしたうえで、日本や米国とも社会的価値観を共有できる素地があると主張した。

 また記事は、「メード・イン・ベトナム」が近年、「メード・イン・チャイナ」を侵食し始めていると伝え、中国の製造業の現場ではコスト競争力を失った工場が倒産していると紹介。特に多くの工場が集まっていた珠江デルタ地域では2016年、多くの工場が倒産に追い込まれたとしたほか、外資メーカーはベトナムをはじめとする東南アジア諸国へと工場を移転させていることを伝えた。

 そのほか、ベトナムと中国の間には領土問題も存在するとしたうえで、「製造業では中国からシェアと外資企業を奪い、米国とも親密な関係を築き始めたベトナムに対し、中国は警戒を強めるべき」との見方を示している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)