かつて中国では「白色汚染」と呼ばれる社会問題が深刻化していた。それは、買い物した際に配られる大量のビニール袋による環境汚染だ。インターネットの発展でECが急成長した今、新たな「汚染」の問題が起きている。それは、過剰包装によって生じるゴミの問題だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 かつて中国では「白色汚染」と呼ばれる社会問題が深刻化していた。それは、買い物した際に配られる大量のビニール袋による環境汚染だ。インターネットの発展でECが急成長した今、新たな「汚染」の問題が起きている。それは、過剰包装によって生じるゴミの問題だ。

 中国メディア・新農村商報は21日、「宅配便の過剰包装による環境保護問題に考えさせられる」とする記事を掲載した。記事は、近年のECブームによって商品包装のニーズが、ますます高まっている一方、包装による環境汚染や資源の浪費といった問題も広く注目されているとした。そして、あるネットユーザーがネットでガラスのコップ1個を注文したところ、「輸送中の破損を恐れた」店舗は商品を粘着テープで、中華ちまきの如くグルグル巻きにするなど頑丈に包装して送ってきたという話を紹介している。

 そのうえで、今年10月に国家郵政局が発表した宅配業界における包装の現状に関する報告書の中で、2015年の1年間で配送業界が伝票約207億枚、包装箱約99億個、粘着テープ約169億メートルなどを消費したとの数値が出されたことを紹介。「われわれは、いかにして宅配便の包装を節約型社会の枠組みに入れるかを考えなければならない」とした。

 記事は、アジアで最もクリーン包装が進んでいる国として日本の状況を紹介。「包装リサイクル利用法」といった法規を施行したうえで、国内に数多くの回収ステーションを設置し、消費者が分類して捨てた廃棄物を専門の処理センターへと運んでリサイクル処理を行う体制も整っていると説明した。

 また、日本のネットで購入した商品の包装について中国人留学生が「とても精緻だが、中国のように仰々しい包装ではない」と語り、包装では基本的に袋ではなく箱を使用すること、粘着テープも紙同様の素材でできていることなどを紹介したことを併せて伝えている。

 過剰な包装が必要とされる大きな理由の1つが、配送中に乱暴に扱われて商品が破損し、クレームの対象になる可能性が高いことにある。中国に荷物を送ったり、中国からの荷物を受け取ったりすると、ダンボール箱がボコボコになっていることが多い。もちろん、使った資材のリサイクルシステムを構築することも大切だが、それには少々時間がかかる。まずは、荷物を投げたり転がしたりといった、配送中の手荒な扱いを改めるところから始めるべきではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)