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◆生活への浸透度は脅威的!でも正式名称は意外と知られていない

 プロクター・アンド・ギャンブル、という割といかつい正式社名を聞いてもピンとこないことが多いですが、「P&G」と聞けば、CMと共にすぐにイメージが湧きますね。そのP&Gの日本法人が、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパンです。P&Gは、日本法人だけで2600億円もの商品売上を上げていますが、全世界では180カ国に展開、その売上は10兆円、利益は2兆円に及び、世界最大の一般消費財メーカーかつ非常に収益性の高い企業として知られています。

第11期決算公告:10月28日官報92頁より
商品売上高:2,679億4300万円
経常利益:147億2900万円
当期純利益:109億8300万円
過去の決算情報:詳しくはこちら http://nokizal.com/company/show/id/1194206#flst

 1973年の営業開始以来、日本でも、洗剤、紙製品、ヘアケア製品、化粧品、剃刀といった分野で、かなりシェアをとっており、ざっと主要製品を挙げるだけでも、洗剤では『アリエール』『ボールド』『レノア』『ジョイ』『ファブリーズ』、紙製品では『パンパース』『ウィスパー』、ヘアケア製品では『ヴィダルサスーン』『パンテーン』『ハーバルエッセンス』、化粧品では『マックスファクター』『SK-II』、剃刀では『ジレット』『ブラウン』といった製品がそれらにあたり、外資としてはかなりの生活への浸透率ではないでしょうか。

 また、M&Aにも積極的で、買収・売却を行っているため、上記以外にも哺乳瓶消毒液『ミルトン』、薬用石鹸『ミューズ』、ニキビ治療薬『クレアラシル』、便秘薬『コーラック』、のど治療薬『ヴィックスドロップ』等もかつてはP&Gの傘下にあった製品になります。こうやって挙げてみると我々は結構、P&Gの手のひらの上で生活を送っている感すらありますね。

◆超有名なP&Gの知られざるもう一つの顔とは

 このように、他社ならそれ一つで十分メーカーとしてやっていけそうな主力製品を多数抱えるP&Gなので、ここではその製品エピソードを一つ一つは記載しませんが、例えば世界でもトップシェアの『パンパース』であれば、1950年代にP&Gの開発者が孫の布おむつ替えの経験から紙おむつを考案、その後軽量化や高性能吸収材(高分子ポリマー)を進めた結果、今の紙おむつの原型になった経緯があります。

 つまり、パンパース一つとっても、有名紙おむつの一つではなく紙おむつの元祖なんですよね。なので、一時期は日本でも9割のシェアを占めており、今でも病院等の7割はパンパースです。ちなみに由来は英語の『pamper(ほしいままにさせる)』から「大切に育てる」という意味です。あと、かなり意外なのが、紙おむつからの紙製品でいうと、実はP&Gは紙・パルブ業界でも世界2位の売上があり、日本で首位、世界6位の王子ホールディングスの1.5倍の売上をあげています。

◆超やり手企業を支える世界的な人材レベル

 そして、これほどの有力製品を持っている総合メーカーである一方で、マーケティングに極めて力を入れる企業として知られ、社内での各ブランド・マネジャー相互の競争はきわめて激しく、ビジネス誌フォーチュンにて、「社員の能力」が業種を超えて世界ランキング第1位に選ばれた、人材輩出企業としても評価が高いです。ゆえに、それらのP&Gのブランド戦略は、MBAのケーススタディの題材としてもよく取り上げられています。

 このように「P&Gでーす♪」の親しみやすいイメージがありますが、実は調べれば調べるほど、プロクター・アンド・ギャンブルという、いかつい感じの正式名称の方がしっくりくる、そんなやり手の世界的企業ですが、意外に?日本は販売戦略の重要な拠点と位置づけられているらしく、シニアエグゼクティブオフィサーの桐山氏や2013年までP&G米国本社のCEOだったマクドナルド氏もP&Gジャパンの社長を経験しているのは面白いところです。

決算数字の留意事項
基本的に、当期純利益はその期の最終的な損益を、利益剰余金はその期までの累積黒字額or赤字額を示しています。ただし、当期純利益だけでは広告や設備等への投資状況や突発的な損益発生等の個別状況までは把握できないことがあります。また、利益剰余金に関しても、資本金に組み入れることも可能なので、それが少ないorマイナス=良くない状況、とはならないケースもありますので、企業の経営状況の判断基準の一つとしてご利用下さい。

【平野健児(ひらのけんじ)】
1980年京都生まれ、神戸大学文学部日本史科卒。新卒でWeb広告営業を経験後、Webを中心とした新規事業の立ち上げ請負業務で独立。WebサイトM&Aの『SiteStock』や無料家計簿アプリ『ReceReco』他、多数の新規事業の立ち上げ、運営に携わる。現在は株式会社Plainworksを創業、全国の企業情報(全上場企業3600社、非上場企業25000社以上の業績情報含む)を無料&会員登録不要で提供する、ビジネスマンや就活生向けのカジュアルな企業情報ダッシュボードアプリ『NOKIZAL(ノキザル)』を立ち上げ、運営中。

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