この黒ぶち眼鏡をかけた好青年・呉天一さんは、重慶出身。取材に応じた際は、広島大学中国留学生学友会の事務所で、留学生たちの質問に丁寧に答えていた。彼は現在、同会の会長を務めている。

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この黒ぶち眼鏡をかけた好青年・呉天一さんは、重慶出身。取材に応じた際は、広島大学中国留学生学友会の事務所で、留学生たちの質問に丁寧に答えていた。彼は現在、同会の会長を務めている。重慶晨報が伝えた。

1988年に重慶で生まれた呉さんは子供の頃から日本のアニメが大好きで、日本に行きたいという思いをずっと胸に秘めていた。

■日本で「敬語」を研究
2012年4月、長江師範学院で日本語を専門に学んでいた呉さんは、競争が熾烈な広島大学外国留学生特別選抜試験に合格し、同大学文学研究科の大学院生として留学した。

呉さんが学んでいる「比較日本文化学」では、日本と中国の文化、政治、経済、社会などを比較する。呉さんは特に「言語」という面での比較を行っており、「敬語」を主に研究している。「日本の敬語には明確なルールがあり、その理論を通して、中国語の敬語体系をまとめている。数千年の文明を誇る中国にも、『敬語』はずっと存在している」と呉さん。

呉さんによると、「中国語の会話でよく使わる、『すみませんが』、『お手許におとどめ置きください』、『通していただけますか』なども敬語。ただ、よく使われているものの、『敬語』と思って使っている人はあまりいない」という。

■日本に来たばかりの時は心に穴
呉さんは無限の期待を抱いて日本に来たものの、来たばかりの頃は、研究の目標もなく、友達もいなかったため、心に穴が空いたような思いになり、最初の興奮した気持ちはすっかり冷めてしまったという。その時、広島大学中国留学生学友会の先輩が連絡をくれ、遊びに行ったり、おいしいものを食べに行ったり、話し合相手になったり、日本人と交流できるようにしたりしてくれた。先輩の助けもあり、呉さんは現地の文化を理解できるようになり、友人もたくさんでき、楽しく生活できるようになっていった。

そのようにして、同会と関わるようになった呉さんによると、「当会は、中国人留学生、特に広島大学に来たばかりの留学生の学習や仕事をサポートしている」。呉さんはそう話しながら、携帯電話を見せてくれ、「微信(Wechat)の公式アカウント『鏡山酒香』で、大学の留学生の活動を紹介し、中国国内や他の華人たちが留学生の実際の生活の状況を知ってもらうようにしている」と教えてくれた。

■新入生歓迎会で重慶のPR
12年末、呉さんは学友会に加入し、自分と似た経験をしている留学生のサポートをしてきた。現在、呉さんは同会の会長を務め、留学生が広島市の社会公益活動に参加するよう企画している。「日本人は中国のことをあまりよく知らない。留学生は、そのような日本人が中国について知る窓口になる」と呉さん。

呉さんは、出身地である重慶のPRにも力を入れており、毎年の新入生歓迎会では、資料を準備して、日本人教師や学生たちに重慶を紹介している。

■重慶の大学と日本の大学の交流の懸け橋に
日本で10傑に入る国立大学の広島大学のキャンパスは日本で3番目に広いものの、繁華街から遠く、辺鄙な場所にあり、他の日本の大学と比べると、中国での知名度は低い。昨年、教師の同意を得て、呉さんは重慶へ帰り、重慶の大学生が広島大学と交流できるようになればと、重慶大学や西南大学などを訪問した。そして、今年4月、重慶大学が広島大学を答礼訪問した。

「卒業後は日本に残るのかとよく聞かれる。その時は決まって重慶に帰って、教師になりたいと答えている。重慶には深い思い入れがある」と話す呉さんは現在、博士論文を書いている。重慶に帰って、大学の教師になるというが彼の明確な目標だ。

呉さんは取材に対して、「帰国後、学校の管理や留学のプラットホームなど、日本で学んだことを重慶で伝え、重慶の一人でも多くの学生が海外に留学して、最新の知識を学んで視野を広げることができるよう助けたい」と語った。(提供/人民網日本語版・編集KN)