米5自治体が砂糖入り飲料に課税へ、飲料メーカー大手は対応を本格化

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大統領選が行われた11月、米国では複数の市や郡で炭酸飲料など砂糖入りの飲料に課税する「ソーダ税」導入の是非を問う住民投票が実施された。その結果、新たに5つの自治体で、賛成派が多数となった。

フィラデルフィア市に加え、新たに砂糖入り飲料が課税対象になることに決まったのは、カリフォルニア州のサンフランシスコとアルバニー、オークランド、イリノイ州シカゴ市のクック郡、コロラド州ボルダー。こうした結果は炭酸飲料水メーカーのコカ・コーラやペプシ、ドクター・ペッパー・スナップルなどにとって、事業環境がより厳しくなったことを意味するものだ。

事業の多角化へ本腰

市民のこうした意向を受けて、飲料メーカー大手各社は「炭酸飲料水を売れないなら、別の飲料事業を強化しよう」という一つの結論に達したようだ。

コカ・コーラは10月、飲料水とコーヒー、ジュースなどに注力する方針をすでに表明。ドクター・ペッパーとペプシはいずれも11月22日、それぞれ新たな買収計画を明らかにした。

・ドクター・ペッパー

ドクター・ペッパーは、抗酸化成分を注入した飲料水やココナツウォーター、レディ・トゥ・ドリンク(RTD)のお茶類を手掛けるバイ・ブランズ(Bai Brands)を約17億ドル(約1,920億円)で買収する。バイ・ブランズの売上高は2017年、およそ4億2,500万ドルに達する見通し。合併は2017年第1四半期中に完了する予定だという。

ドクター・ペッパーは2013年以降すでに、バイ・ブランズを自社の提携ブランドとし、流通部門を支援していた。2015年には1,500万ドルを投資している。また、合併によりドクター・ペッパーの一部門となった後も、バイ・ブランズの経営は創業者であるベン・ワイスが担うことになる。

米投資銀行スタイフェル・ファイナンシャルのアナリストは、「われわれはバイ・ブランズの持久力に注目していく」「買収の条件は妥当であり、ドクター・ペッパーの短期的な成長に貢献するだけでなく、成長を後押しし続ける潜在力があるとみている」と述べている。

・ペプシ

一方、ペプシはプロバイオティクス(腸内環境を整える生きた微生物や菌など)を使った飲料やコンブ茶を製造・販売するケビータ(KeVita)を買収する。買収価格は公表されていないが、2億ドル前後と報じられている。

ペプシは2013年にケビータの少数株を取得。プロバイオティクス・ブランドの確立や商品の流通で、同社を支援してきた。ペプシ幹部はケビータについて、「革新的で、高い成長率が見込めるブランドになった。機能性飲料の分野を変化させている」との見方を示している。ケビータは合併後も、ペプシから独立して事業を継続する。

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