宮崎あおい(左)との対面を喜んだ
松岡茉優(中央)と高橋惠子

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 「第40回山路ふみ子映画賞」の贈呈式が11月25日、東京・新橋のヤクルトホールで開催され、作品賞にあたる山路ふみ子映画賞に輝いた「怒り」の李相日監督、同作に出演し女優賞を獲得した宮崎あおい、新人女優賞を受賞した松岡茉優、文化賞に選ばれた「君の名は。」の新海誠監督らが出席した。

 「怒り」で愛する人を疑い葛藤する女性を演じた宮崎は、「『怒り』は特別な作品」ときっぱり。初日を迎えてからは「怒り」ロスになったと明かし、「初めて公開中に劇場に行って、ほかのお客さまと一緒に(自身の出演作を)見ました。そんな風に思える作品に出合えたことも、李監督と一緒にこの場に立てることも本当に幸せです。『怒り』に関わったすべての方に大きな声でお礼を言いたい。ありがとうございました」と頭を下げた。李監督も、宮崎の受賞が「何よりも嬉しい」と顔をほころばせた。

 「猫なんかよんでもこない。」「ちはやふる 下の句」に出演し、新人女優賞に輝いた松岡は、受賞の喜びを爆発させる一方で、所属事務所の先輩である宮崎との初対面に大感激。共演経験はあるものの対面はかなわなかったと話し、「8歳で事務所に入ったが、そのころからあおいさんは事務所を引っ張る存在。今日控室で会ったときには涙が出そうになりました」「いつか女優賞をいただけるように、宮崎あおいさんのような女優さんになれるように頑張っていきます」とさらなる飛躍を誓った。

 また、興収200億円に迫る勢いで大ヒット中の長編アニメーション映画「君の名は。」の新海監督は、「何よりも才能のあるスタッフたちに恵まれた作品でした」と語り、主題歌を含めた音楽を担当した「RADWIMPS」や声優を務めた神木隆之介、上白石萌音らに謝辞を述べた。続けて、「1500万人以上の方が見て下さった。このような結果を残せたということは、ほかの作り手の方たちにとっては夢のあること。新海にできるなら俺にもできるという方がたくさんいらっしゃると思う。それは事実で、僕たちが手探りでやってきたことが、ほかの人にできてもおかしくないし、そういう作品がこれからたくさん出てきて、観客とつながっていけは僕も幸せ」と、アニメ業界に一石を投じたことに胸を張った。

 ほか、電気も水道もない山で生涯を添い遂げようと決めた夫婦の25年を追ったドキュメンタリー「ふたりの桃源郷」の佐々木聰監督に福祉賞、「モヒカン故郷に帰る」「クリーピー 偽りの隣人」などを手掛けた撮影監督の芦澤明子さんに映画功労賞、女優の高橋惠子に財団特別賞が贈られた。

 山路ふみ子映画賞は、映画人の育成、功績をたたえる目的で毎年開催され、各映画賞の先陣を切って発表されている。