編集長のとっておきの時間「何もしないハワイ、風を感じるハワイ」

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バケーションではほとんど海外に行かない本誌編集長だが、ハワイだけは別だ-。

目まぐるしいスケジュールの合間を縫うようにして通っている。何をしているのかと思えば、「寝転んで、風を感じている」そうだ。

巨大ショッピングモールや高級ブティックが立ち並ぶショッピング街、観光客で賑わうビーチなどのイメージが先行するためか、オアフ島は賑やかなイメージを持たれがちだ。しかし、それはワイキキなどのごく一部の地域の話。繁華街から少し足を延ばせば、ゆったりとした時間が流れている。

ホノルル市民の憩いの地として親しまれるカピオラニ公園の東側に、海沿いの静かな住宅街がある。高層ホテルが立ち並ぶワイキキとはうってかわって人も車も少ない。編集長一番のお気に入りという、海沿いのコンドミニアムに案内された。ハワイにはいくつも部屋を持っているが、長期休暇は決まってここで過ごす。

「こんなに忙しいのに、なぜわざわざ7時間も飛行機に乗ってハワイまで行くのか?」この問いに、編集長は答える。「この風と、景色が全て」。


刻々と表情を変える遠浅の海は、いつまで眺めていても飽きることがない。波音もワイキキの魅力のひとつだ。

陸側にはハワイのシンボル、ダイヤモンドヘッドが控え、窓を開ければ部屋全体が山から海に吹きぬける風の通り道になる。一番眺めのいい場所に長椅子を置いて寝転んだら、遠浅の海を眺めながら一日中ウトウトして過ごすのだ。

「ハワイの魅力は海だけではない。山も劣らずに美しい」。そう言われてオアフ島の内陸に向かう。海沿いの観光地の明るく開けた雰囲気からは想像もつかないような鬱蒼とした熱帯雨林の世界が広がっている。


オアフ島内陸に広がる鬱蒼とした熱帯雨林。雨期には、通り雨が豊かな緑をいっそう美しく引き立たてる。

ワイキキから車で北に20分足らずの場所にあるオアフ・カントリークラブは、ハワイに来れば必ず立ち寄る場所だ。古くは王族の避暑地とされていたというヌアヌ渓谷と、神々が暮らす地上の楽園として神話に登場するワオラニ渓谷の密生林の間に位置し、三方を雄大な山々と熱帯雨林に囲まれている。

コース内を歩いていると、雨が降りだした。ハワイは秋から春にかけて雨期を迎え、日に何度かシャワーと呼ばれる通り雨が降る。

「この雨もまた魅力」と、編集長は気にかけずに歩き続ける。確かにぽつぽつと肌に当たるあたたかい雨は、心地がいい。ハワイアンがめったに傘をささない理由がわかる。

雨上がりには、熱帯の木々の鮮やかな緑が澄んだ空気に映え、いっそう鮮やかに美しく見える。濡れたシャツも、暖かい風を受けながらしばらく歩けばいつのまにか乾いている。