『疾風ロンド』で共演した阿部寛と大島優子

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阿部寛、大倉忠義、大島優子の3人が、東野圭吾の人気小説を映画化した『疾風ロンド』(11月26日公開)で映画初共演。盗まれた違法生物兵器が広大な雪原のどこかに隠されていて、見つけ出さなければ4日で大惨事となってしまう。そんな緊迫感あふれるノンストップサスペンスだが、笑いもたくさん散りばめられた娯楽作でもある。阿部たち3人にインタビューし、メインの舞台となった野沢温泉スキー場のロケを振り返ってもらった。

阿部寛は冴えない研究員の栗林和幸役

阿部が演じる研究員・栗林和幸は、上司の命により秘密裏に違法生物兵器を探そうとするが、肝心のスキーの腕はへっぴり腰で、やることなすこと空回りしてばかりいる。そんな彼を見るに見かねたスキー場のパトロール隊員・根津昇平(大倉忠義)と、スノーボードクロスの選手・瀬利千晶(大島優子)が、捜索に一役買っていく。

主演の阿部は、大倉たちよりもあとで野沢温泉スキー場のロケ地に入ったそうだ。「僕が行った時、すでに2人は町の人たちと打ち解けていました。もちろんみなさんが本当に親切にしてくれたけど、2人の溶け込みの早さにはびっくりしましたし、うらやましいなとも思いました。大島さんは有名人なのに、街の公衆浴場にも行かれていたし。僕は行こう行こうと思っているうちに撮影が終わってしまいました」。

阿部が「お風呂、恥ずかしくないですか?僕は『テルマエ・ロマエ』をやったけど、至近距離は恥ずかしくてダメです」と聞くと、大島は「恥ずかしくないです。男性の方が恥ずかしいのかな?阿部さんは全国の人に裸を見られているのに」と驚くと、阿部は「芝居に入ると恥ずかしくないのかな」と自分自身も納得する。

大島は「外湯が13か所ありまして、野沢温泉村のみなさんで守ってきれいにされているんです。それを全部巡りたかったけど、7か所くらいしか行けなかったです。いつかはクリアしようかと(笑)」とかなりアグレッシブだ。大倉も温泉は行けなかったそうだが、部屋の温泉を堪能したと言う。「村民の方々がとにかく温かくて。いろんなお店に行ってもすぐに打ち解けられました」。

大倉は、初共演となった2人との現場は至福のひとときだったとうれしそうに話す。「おふたりについてはできあがった作品や歌って踊っている姿しか見たことがなかったので、すべてが新鮮でした。だから今回、良い経験をさせていただいたなと。そんなに裏表がある方たちではないので、ギャップというのは感じなくて、ただただ幸せな現場だなとずっと思っていました」。

大島は大倉の印象について「現場自体もそうでしたが、大倉さんはいつもリラックスされていますね。穏やかで柔らかい方です。初シーンで『緊張した』とおっしゃっていましたが顔にも出さないし、常に自然体でいる方ですね」と言うと、大倉は「自分では意識してないけど、そう見られているんですかね」と頭をかしげる。

大島は阿部について「どのような方なのか分からず、とにかくすべてに興味がありました。本読みの時に話しかけていったら、ちゃんと気持ちの目線を合わせてお話をしてくださったのがうれしかったです」。それを受けて阿部は「そうなのかな。自分ではわかんないです」と3人で笑い合った。

極寒の日のロケもあったそうだが、温泉地ならではの撮影を満喫できたと言う3人。阿部たちのチームプレイも見事な本作は、『疾風ロンド』というタイトルどおりの疾走感あふれるスリリングでコミカルな映画に仕上がった。【取材・文/山崎伸子】