「代償」の主人公・奥山圭輔(小栗旬・左)の幼なじみ・寿人役の淵上泰史(右)にインタビューを行った/(C)2016「代償」製作委員会

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11月18日より、Huluにて日米同時配信がスタートした小栗旬主演・Huluオリジナルドラマ「代償」。

【写真を見る】淵上泰史は「ヤスとは縁があるんだな〜」と小栗旬に言ってもらったんだそう/(C)2016「代償」製作委員会

Smartザテレビジョンでは、本作に出演するメインキャストおよび監督にリレー形式でインタビューを行った。

第3回は小栗扮(ふん)する弁護士・奥山圭輔の同級生で、無期刑を求刑されている強盗殺人事件の被疑者・安藤達也(高橋努)を追うジャーナリスト・諸田寿人役の淵上泰史(ふちかみ・やすし)が登場。

ジャーナリストを演じる上での役作りについて、主演の小栗と“サイコパス”を演じた高橋の印象、本作内での印象的なシーンなどについて語ってもらった。

――演じられた寿人の役どころを教えてください。

幼少期に両親が事故に遭い、親戚の住む北海道・旭川に行くことになるのですが、16年たって達也のことを調べるためにジャーナリストになり、彼の前に戻ってきます。親への思いや達也に対する怒り、その他いろいろな感情はあるのですが、寿人はなかなかそれを表に出さないタイプ。それに寿人は頭がよくて育ちもいい人なんです。

いろいろ調べていくうちに圭輔との関係もギクシャクしていき、幼少期の三角関係のようなものが16年たってからも、巡ってくるのですが、何でも割と1人で抱え込んじゃう感じなのかなと思って演じました。

――配信ドラマですが、地上波ドラマとの違いなどは感じましたか?

ドラマというより、1話ずつの映画を撮っているような感じがしました。出演者の方々も癖のある人たちばかりですが、皆さんこの作品をよくするために、ああでもないこうでもないと言いながら撮影してきました。仲がいい中にも緊張感のある現場だったと思います。

――演じる上で気を付けたことは何ですか?

寿人は、全編を通してほとんどいません。隙を見せたらいけないという思いが強いので、いつも1人で何かを抱えて奮闘しています。達也たちに振り回されそうなんですけど、何とか振り回されまいと踏ん張っている感じがありますね。そこは意識的にそうしているので、いつも表情は少し固いかなと思います。

――“ジャーナリスト感を”出すために工夫したことは?

それがすごく難しかったです。ジャーナリスト感って、僕も映画をいろいろと見ていますけど、最初ピンとこなくて…。どういうジャーナリストがいいのかなと思ったとき、調べると参考になりそうなのは大体が海外の作品になるんです。

でも、それだとちょっとこの作品のイメージとは違っている気がしましたので、シンプルに分かりやすいのは衣装かなと思い、あえて衣装さんにブーツを汚していただいたり、着るジャケットも汚めにしていただいたり、ヒゲも伸びたままにして髪の毛も少しボサボサにして…。

あと、昨年撮影した映画で、肌を焼いたので、その名残でちょうど肌が焼けている部分があったので、白くなり過ぎないようにして、“くたびれた感じ”も大事にしました。メークも本当に薄く塗っていただいているので、クマすらも生かしてやろうと。

ビジュアルに関しては小栗さんからも提案いただいて、とにかくリアルに、丁寧に作っていきました。寿人は少し周りから浮いているくらいでいいかなというか、みんなとは違う角度にいる感じを意識しました。

――そして主演の小栗さんのご印象はいかがですか?

今回で小栗さんとの共演は2回目になります。去年撮影しまして、現在公開中の「ミュージアム」でずっとご一緒させていただいて、間髪入れずに小栗さんとご一緒できたので不思議な縁を感じました。

僕は、小栗さんから「ヤス」って呼ばれているんですが、「ヤスとは縁があるんだな〜」というような話をしていただきました。とてもお優しい方ですが、現場ではたまにふざけていらっしゃいます(笑)。

――クールに見えて、おちゃめな方ですよね。

そうなんです。僕の緊張をほぐそうとしてくれているのかもしれませんが、いろいろ仕掛けてきてくださいます(笑)。反対に僕も芝居で何かを仕掛けることがありますが、そこは百戦錬磨の方なので、全然かなわないです…。

――では、高橋さんはいかがですか?

努さんも「S −最後の警官− 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE」('15年)という映画でご一緒させていただいたんですが、今回の台本を読んで、努さんが達也をやるというのはイメージしやすかったです。あの佇まいなので(笑)、なるほどと思いました。

でも、台本にも達也と直接絡むシーンはあまり出てこないので、適度な距離感を出せればいいなと。やはりそこも2人のバックボーンが響いてくるので、寿人のバックボーンに達也がいるというところを芝居で出していければと思います。

努さん自体はとても優しい方ですが、その優しさが時々怖かったりもします(笑)。そんな感じが逆に達也という役にピタリとはまっていらっしゃると思います。

――衝撃的なシーンも多いですが、特に印象に残っているせりふやシーンはどこですか?

圭輔が、幼少期に暮らしていた家の焼け跡の前で佇むシーンで、「命を懸けなきゃ、あの怪物(達也)は倒せない」ってせりふがあるのですが、その後に圭輔が弱気なことを言うんです。

そこで、僕は「覚悟を決めろ!」って圭輔に言うんですが、そこが“スイッチの入り時”と言いますか、全体のストーリーの中でも大事なシーンの一つだなと思いました。

もちろん全て大事なのですが、圭輔に対しても、演じる小栗さんに対してもスイッチを入れるというか、とても緊張感がありました。特に印象に残っています。

――ちなみに…何か今年ハマったことやマイブームはございますか?

おおっ! いきなり変化球ですね(笑)。この年にして、初めてレコードを買う機会があったんです。僕、カフェ巡りが好きなんですけど、知り合いが経営している有名なコーヒー屋さんがありまして、そこでレコードを買って、その収益金を熊本で震災に遭われた方やその他いろいろな場所に寄付するイベントがあったんです。

少しでも貢献できればという思いで、10枚近くレコードを買ったのですが、懐かしい歌もたくさんありました。ザ・フォーク・クルセダーズさん、山口百恵さん、明石家さんまさんのもありましたので、つい買っちゃいました(笑)。

――最後に今後の目標や意気込みなどがあれば教えてください。

僕はまだデビューして間もないですし、何とか役者として売れたい!という気持ちはずっと変わらず持っています。いろいろな監督さんやプロデューサーの方と仕事をさせていただきたいですが、1つ1つステップを上がっていくためには、今回の「代償」でいい芝居をしなきゃなと思っています。

「淵上っていいよね!」って言われないと駄目だと思いますし、他の役者さんにちょっと嫉妬されるくらいの芝居が見せられることが理想ですね。

これからも幅広くやっていきたいですけど、今ちょっと振り幅があり過ぎて、真ん中の役が少ないんです(笑)。大体は犯罪者だったり、最近ではバイセクシャルの役だったり、それらも全然アリなんですが、たまには正統派の役をやってみたいなとも思っています。

だから、そういう役を与えてくれる方がいらっしゃるならば、ぜひオーディションに行かせてほしいなと思っていますので、この記事を読んでお声掛けいただけたらうれしいです(笑)。ちゃんと足元を見て、しっかり芝居と向き合って、立ち止まらずにどんどん仕掛けていきます! 

僕は本格的に活動できるようになったのが遅過ぎるくらい遅かったので、その分精神的にはかなり鍛えられたと思っております。それだけで生き残れるほど甘い世界ではないですが、日々精進していきたいと思っております。

まずはこの「代償」を見ていただかないとそれも判断できないと思うので、ぜひ皆さんに見てほしいです!