メディアがトランプに警鐘を鳴らし続けても、多くの人が支持を変えなかった背景には、ネットの「脱真実」現象がありそうだ

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 米国大統領選でトランプが勝ちました。米国で選挙前はほとんどのメディア、専門家がクリントンの勝利を予想していたので、まさに青天の霹靂、いまだに米国のメディアはなぜ予想を外したのかについて、総括を行っている最中です。

 彼らが予想を外した理由としては、「隠れトランプ支持者」を掴み切れなかった、大都市の視点だけで見ていて田舎の低所得の白人層の動向を見誤ったなど、様々な点が指摘されています。

 ここでちょっと余計なことを書いておくと、米国でも日本でも「自分はトランプが当選すると思っていた」と偉そうに主張する人がいて、彼らがその理由として挙げるのは、だいたい「共和党との独自のコネクションでそうした情報を得ていた」というものですが、こういうのは話半分で聞いた方がいいと思います。

 というのは、トランプの選挙チームでさえも、他と同様に世論を見誤り、本当に勝てるとは直前まで思っていなかったからです。米国の報道によると、トランプの選挙チームの予測では、大統領選の3週間前の時点で勝利の確率は7.8%、大統領選の前日の段階でも30%だったそうです。

トランプ勝利に見る、メディアや
専門家が信用されなくなった背景

 ただ、なぜメディアや専門家が予想を外したかよりも大事なのは、なぜメディアや専門家が「トランプはダメ!」と喧伝し続けても、多くの人がトランプ支持を変えなかったのかを考えることではないでしょうか。

 トランプが主張する政策は、少なくとも従来の経済学や政治学の観点からは明らかに間違っています。たとえば、反グローバリズムを標榜していますが、米国内に工場を戻し、中国やメキシコからの輸入品に高関税をかけると、グローバルサプライチェーンが行なわれている現実の下では米国産業の競争力は低下するだけだし、また国内物価も上昇することを考えると、トランプを支持した白人の低所得層ほど悪影響を受けるからです。

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