21日、北京で開催された日本で大ヒット上映中のアニメーション映画「君の名は。」の中国プレミアセレモニーに、新海誠監督が駆けつけた。

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21日、北京で開催された日本で大ヒット上映中のアニメーション映画「君の名は。」の中国プレミアセレモニーに、新海誠監督が駆けつけた。新海監督は翌日、中国伝媒大学を訪問して学生たちと交流したほか、アニメーション映画製作に従事する過程での心境を語った。京華時報が伝えた。

「君の名は。」は中国ではまだ封切られていないものの、初の北京訪問となった新海監督は終始ご機嫌の様子で、レッドカーペット上で、「こんなにたくさんの人が応援に来てくれて、僕は本当に幸せ。北京はとても寒いけど、とても心地いい。ちょうど初雪にも重なり、とてもラッキー」と語った。

●理解者である中国のファンに新海監督感動

22日、中国伝媒大学で「初対面」をテーマにした「君の名は。」の発表会が開催された。新海監督にとって、中国の学生を前に新作品について語るのはこれが初めてとなった。

新海監督への歓迎の意を表すため、発表会では中国の映画ファンが製作した短編動画が流された。同動画では、ファンたちが新海監督への思いや「君の名は。」に対する熱い期待を語っている。同動画を見終わった新海監督は、「北京に来たのは初めてなので、中国の人々がこんなに僕のことを知ってくれているとは思ってもいなかった。一部の日本人より詳しい」と声を弾ませた。

発表会に参加していたアニメを専門に学んでいるという学生は、「新海監督が大好き。『言の葉の庭』(2013年)を見た時には、靴職人を目指す男主人公のまねをして、靴を作った」と話した。すると、新海監督はその学生の言葉に感動し、その手作りの靴にサインして、「アニメを学んでいるのに、靴も作れるんだ」と目を丸めた。

●「興行収入を気にしていては良い作品できない」

「君の名は。」で伝えたかったことについて、新海監督は、「人生は、いつでも誰かと巡り合う前の状態。この作品を通して、もしかすると、明日、明後日、または1年後に人生においてとても大切な人と巡り会うかもしれないことを知ってほしい」と説明した。

また、「次はこれを超えるどんな作品を作るのか」との質問に、新海監督は、「『君の名は。』は、日本において驚くような興行収入を記録している。もしかすると、僕の人生でこれがピークになるかもしれない。でも、数字を目標にしていては、良い作品は作れない。だから、自分は何を表現したいのか、どんな作品を作りたいのかを考えながら、作品を作っていきたい」と答えた。

●東日本大震災きっかけに作風が変化

新海監督の作品と言えば、「恋愛」というテーマを取り上げずにはいられない。その作品は非常にオリジナリティが鮮明で、「秒速5センチメートル」や「言の葉の庭」などは、中国でも大人気。絵は非常に細かい所まで描かれているほか、少年少女の繊細な感情まで生き生きと表現している。

今回の「君の名は。」は、すっきりしない雰囲気の中ストーリーが展開される過去の作品とは大きく異なり、ストーリーの中にコメディの要素も盛り込まれている。この変化について聞かれた新海監督は、「『秒速5センチメートル』を製作した時、日本の社会は安定している時期だった。だから、ちょっとした起伏を通して感情の変化を表現したかった。一方、2011年の東日本大震災以降、社会全体に危機感が生まれた。だから、心温まる作品を提供したいと考えるようになり、『君の名は。』では、作風に変化が生じた」と説明した。

また、自分の「恋愛観」も語り、「好きな人には好きになってもらえない。人の感情というのは、対等に行き来するものではなく、それがまたおもしろいところ」と語った。(提供/人民網日本語版・編集KN)