(写真提供=SPORTS KOREA)平昌五輪組織委員会の組織委員長と事務総長(左)

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2018年に開催される平昌冬季オリンピックが崔順実スキャンダルという“沼”にはまっている。

崔順実氏やその側近らが関与したという推定や疑惑が真偽を問われぬまま拡散し、その影響で平昌五輪のイメージダウンが著しいのだ。平昌五輪は“崔順実一味の遊び場”という表現も出ている。

「平昌はスンシルのためのイベントだ」

例えば、『国民日報』が報じた「1000億ウォン台の平昌後援金、使用先を誰も知らない」という記事。

平昌五輪組織委員会が受けた企業からの後援金の一部が、崔順実氏の娘の乗馬場購入に使われたという内容だ。

「崔順実氏一家が平昌五輪を利用して富を貯蓄しようとした状況が一部確認されただけに、検察や特別検事の捜査を通じて関連内容が透明に公開されるべきという声が高まっている」と報じている。

記事を見た韓国ネット民たちは、「オリンピックを取り消して内訳から公開して捜査しろ」「あの女は介入していないところがないな」「平昌五輪はスンシル一家にお金を引っ張るためのイベントだったんだな」といった反応を見せた。平昌五輪がどれほど悪いイメージなのかがわかるだろう。

平昌五輪組織委員会は、“火消し”に走る毎日だ。

『国民日報』の報道に対しては解明資料を提出し、「組織委員会は運営財源不足で銀行から借り入れしている状況で、一銭のお金もいたずらに使用されないよう努力している」と主張した。

組織委員会は11月22日にも、開・閉会式行事を引き受けた業者選定と関連し、崔順実氏に資金を渡した特定業者が選ばれたという内容についても事実ではないと釈明。その前日11月21日には、開・閉会式総監督の選任に、崔氏の側近であるチャ・ウンテク氏と近い人物が選ばれたという疑惑が提起され、別途の説明資料を出したこともある。

とある韓国メディアは「毎日取材陣に送られる組織委員会の報道資料の半分は、崔順実利権の介入疑惑に関連した反駁資料だ」としながら心配するほど。

実際に、組織委員会は崔順実スキャンダルで相当の苦労をしているようだ。組織委員会のヨ・ヒョング事務総長は話す。

「オリンピックの準備に専念したとしても時間が足りないくらいなのに、崔順実スキャンダルという外部要因によって、各種の疑惑を解明する忙しい状況で苦労が多い」

「後援企業との契約書署名を前に、このような雰囲気になったので、署名が後回しにされる場合もあった。職員たちも心理的に萎縮して、動揺している部分が多い」

韓国国内で平昌五輪にたいする感心が冷え込んだことで、10月発売を予定していた入場券は、来年2月発売と4カ月も後倒しされた。

11月25日から始まる“テスト大会”とは

まさにドロ沼にはまっている平昌五輪だが、起死回生の可能性を持つのが11月25日から始まる“テスト大会”だ。

テスト大会はオリンピック開幕に先立って、大会運営と施設などが点検されるだけでなく、人々の関心を集めさせる絶好の舞台。

11月25〜26日の国際スキー連盟(FIS)スノーボード・ビッグエアW杯大会(江原道平昌「ビッグエア(Big Air)競技場」)を皮切りに、来年4月まで計26大会のテストが行われる予定だ。

ビッグエアW杯大会の入場券は、組織委員会ホームページを通じて無料で配布された。2日目のチケットはすぐに配布が終了し、予選が行われる初日分も前日までに80%以上が配布されているという。アメリカのNBCの中継もあるようで、海外からの関心も高いようだ。

「崔順実スキャンダルに打ち勝つ最も良い機会が今回のテスト大会」と意気込む組織委員会。その思惑通り、平昌五輪は韓国国民からの支持と関心を再び集めることができるだろうか。

逆に言えば、来年4月まで続くテスト大会で不祥事やトラブルが生じるようなことがあると、もはや汚名返上のチャンスは訪れないかもしれない。

(文=S-KOREA編集部)