台湾の蔡英文政権による対日外交が一部の台湾人の不満を招いている。台湾メディアの中時電子網は20日、台湾のメディア関係者の見解として、蔡政権は「なぜ日本に対してこれほどまでに卑屈なのか」と批判する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 台湾の蔡英文政権による対日外交が一部の台湾人の不満を招いている。台湾メディアの中時電子網は20日、台湾のメディア関係者の見解として、蔡政権は「なぜ日本に対してこれほどまでに卑屈なのか」と批判する記事を掲載した。

 記事は、蔡政権が福島原発事故を理由に輸入を禁止していた日本産の食品に対し、福島県産を除いて輸入禁止を解除する見通しであること、さらには日台海洋協力対話で「沖ノ鳥島を岩礁と見なさなかった」ことなどが、一部の台湾人の反発を招いていると紹介。

 こうした蔡政権の態度は、日本の外交的な支持を獲得したいがための行動であると主張しつつも、「蔡政権が日本に対してこれほどまでに卑屈なのは、対日崇拝と日本に対して引け目を感じているからにほかならない」と主張した。

 続けて、台湾で2014年に大ヒットした映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」を取り上げ、「映画に登場する偽物の日本人に騙されるな」と主張。映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」は、日本が台湾を統治していた時代の1931年に台湾の嘉義農林高校野球部が甲子園に出場して奇跡の準優勝を果たした実話を描いたものだが、この映画は日本が台湾を統治していた時代を懐かしむ「懐日」ブームと呼ばれる現象に火を着け、懐日ブームは特に台湾の若者たちの間で広がった。

 しかし記事は「KANO」に登場する日本は真実の日本とは「まったくかけ離れており、同様に当時の日本人の真の姿を描いていない」と主張したうえで、日本による台湾統治を美化している作品だと主張。こうした作品が映し出す「偽物の日本」に惑わされている蔡政権は、今後も日本に対して卑屈な外交を展開するだろうという見方を示した。

 仮に「KANO」の中で描かれている日本人が当時の日本人の実際の姿と異なっていたとしても、台湾の人びとが好感を抱いているのは、主に現代の日本人や現代の日本文化であるという点を見失ってはならない。蔡政権の対日外交に不満があるのであれば、現代の日本と台湾の友好関係にひびを入れない建設的な形で、正しいと思える外交政策を提言すべきではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)