食事の最初に食べるべきなのは…

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【あさイチ】(NHK総合)2016年11月16日放送
「女性が喜ぶ情報満載!血糖値スペシャル」

高血糖のような血糖値の異常は、糖尿病をはじめ深刻な病気につながる。最近「血糖値スパイク」と呼ばれる症状に注目が集まっている。

これは、食後に血糖値が急上昇し、短時間で正常値に戻る現象だ。血糖値のグラフがとがった釘(スパイク)状に激しい上下動を繰り返すことからこの名前をつけられた。あちこちの血管が傷つき、心筋梗塞やがん、認知症を引き起こす恐れまである。

ご飯をパクパク食べて、おかず少し、またご飯

会社員の場合、1年に1度の健康診断で血糖値を計測する機会がある。だが、これは「空腹時血糖値」で食後の計測ではない。血糖値スパイクが起きていても、健診では正常値を示す場合が多く分からないのだ。

1日の血糖値の動きを見ると、食後は一時的に上昇する。これ自体は問題ないが、正常なら140 mg/dl以下にとどまる。

番組が行った実験では、3人の女性の食後1時間の血糖値がそれぞれ176 mg/dl、161 mg/dl、157 mg/dlと正常値を大きくオーバーし、血糖値スパイクが疑われた。この中で176 mg/dlだった花村康子さんに密着した。週に5日はコンビニエンスストアでアルバイトしている。

花村さんの5日間の血糖値を測定し、東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科准教授、西村理明氏が分析した。最初に着目したのが、ある日の朝食後の血糖値だ。折れ線グラフが鋭く上昇し、193 mg/dlまで到達した。

さらに別のデータでは、夕食後の血糖値が何と214mg/dlと高い数値を記録した。この日の夕食メニューは、ご飯とシチュー、ひじき、ヨーグルトだ。そこで、花村さんの食事の様子を録画した。すると、最初にご飯をパクパク食べておかずに少し手を付け、すぐにご飯に戻る。白米が大好きなようだ。しかも、食後はテーブルにあるバームクーヘンに手を伸ばした。

翌日は早朝勤務のため22時に就寝し、夜中2時に起床。まずはカットされたメロンを口にすると、次にクラッカー、その後で本格的な朝食としてご飯にみそ汁、肉、生野菜をガッツリ食べ、身支度を整えながらバームクーヘン、クラッカー、「締め」にバナナと出勤前に次々と腹に収めていた。

西村氏は血糖値データを見ながら、グラフに小さな「山」が出来ているのに懸念を示した。血液中の糖が増えると、すい臓がインスリンを出して細胞内に糖を取り込むよう促す。間食をしても、インスリンを出して対処するので血糖値は変わらない。でも間食続きで糖の摂取が多いと、すい臓が疲弊して十分なインスリンを出せなくなり、血糖値の急上昇につながると考えられている

西村氏「糖尿病の初期、もしくはあと一歩で糖尿病という状態」

糖尿病を防げるか、発症に突き進んでしまうか、花村さんは分岐点にいるという。

肉とご飯はどちらを先に食べる?

日常生活で、比較的取り組みやすい血糖値スパイクの予防法がある。食べる順番の変更だ。重要なのは「野菜を最初にする」。

 

花村さんが実践した。3日間、同じメニューを食べるが、初日はいつも通りに、2、3日目は野菜からスタートしてもらった。またひと口30回ずつ、よくかんでもらうことにした。

食後の血糖値を計測し、西村氏が分析すると、野菜を最初に食べたときの血糖値の上昇角度がゆるくなっていた。野菜には食物繊維が多く含まれており、食事の最初に食べることで腸壁を「コーティング」して糖の吸収を抑える効果があり、血糖値の急上昇を防げるのだ。

西村氏「これをやっていただければ、健康な人生が待っている可能性がかなり高くなります」

野菜の後に食べるのは、タンパク質を含む肉や魚がよい。スープがあれば、その次だ。そしてようやく、ご飯の出番となる。果物は糖分が多いので、最後にするのが望ましい。

実は早食いも、血糖値スパイクの原因になる。よくかんで、ゆっくり時間をかけて食べて欲しい。