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警察はどうやって事件を判断するの?

【PJ 2005年06月25日】− 警察は、起きた事件の本質を的確に判断し、最善最良の捜査方法を見出し、私たち市民に捜査結果を伝えてくださる。そのことも手伝って、私たち市民は、安全で安心なパブリックな生活を維持できているのである。今回は、綱川政雄氏の「殺人捜査の実際と指揮」(東京法令出版)を頼りに、警察が具体的にどのような方法を用いて、事件の判断を行うのかをお知らせしよう。

資料並びに確実な情報を基礎とする
 事件の判断は、あくまでも資料及び確実な情報を基礎としなければならない。これらの基礎に基づかない結論は、いわゆる「見込み捜査」ということになる。資料とは、死体や遺留品、遺留物、指、掌紋、痕跡その他、有形・無形の犯罪現場などから発見される全てのもののことを指す。また、情報とは、聞き込み捜査、投書、忠告、その他事件関係者、一般市民から提供されるものである。

資料と情報は確実であることが重要
 資料と情報を事件判断の資料とする場合は、それらが確実であることが要件で、そのためには、確実性を裏付けるための証拠をとったうえ、十分な検討が必要である。資料はその事件について、犯人は何者か、犯行の手段方法などについて真相を語りかけているものとされ、真相を知るためには、綿密な監察と徹底した考察が何よりも大切であるとされている。

資料、情報の多角的検討
 資料や情報は、見ようによっては白くも見え、黒くも見えるものである。また、検討から導き出される結論は、一つとは限らない。あらゆる角度から検討し、第三者の意見も聞き、できるだけ多くの推論を出し、推論をさらに分析し、正確な結論を出すことが必要であるとされている。

肯定、否定両面からの検討
 資料や情報を検討した結果、一応白あるいは黒、肯定否定の結論が出たとしても、直ちにそれを真実と即断することは危険である。こういう場合は、常に批判的な態度で、肯定的な結論については否定的な立場から、黒の結論に対しては、白の立場から再検討をすることが必要である。

自殺・他殺が不明の変死体は、原則として黒の推論を重視
 自殺・他殺が不明の変死体、あるいは、捜査線上に浮かんだ容疑者については、あらゆる角度から検討しても、犯罪の存在や容疑の有無など、いずれとも決定し難いという場合も少なくない。こうした場合は原則として、黒の推論を重視して捜査すべきで、安易に犯罪あらず、容疑なし、と結論づけるべきではない。

最終的な結論は、指揮官の責任において出す
 警察官が下す事件判断の過程においては、上司、同僚、部下らの意見も十分聞くことが必要である。しかし、最終的な結論は捜査主任官、指揮者たる者の責任において出すべきである。ただし、この場合は、真に自己が納得し確信のもてる結論であることが必要で、上司や先輩、部下らの意見に盲従するようなことがあってはならないとされている。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 渡辺 直子【 兵庫県 】
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