平日の夜でも大行列の台北のシネコン

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 公開13週目で累計興収189億円を突破し、社会現象にもなっている「君の名は。」。世界各国でも続々と公開が決定していますが、10月21日に公開された台湾では、早くも歴代の日本映画興行収入ランキング1位を記録。映画.com編集部が台湾での盛り上がりを見てきました!

 今回訪れたのは、台北のランドマークとして知られる台北101や日系の老舗デパート新光三越信義店のほど近くにある、台北信義威秀影城(VIESHOW CINEMAS)。IMAXや4DXを含む17のスクリーンを擁する台湾最大級のシネコンです。レストランや物販テナントが入ったショッピングモールのような施設で、日本でおなじみのTSUTAYAやラーメン花月などもありました。

 平日の19時半の回を目指し、上映15分ほど前にチケットカウンターに向かうと、そこには長蛇の列! この日は「君の名は。」のほか、日本映画では「ミュージアム」、ハリウッド作では「ドクター・ストレンジ」、台湾が誇る巨匠アン・リー監督の「ビリー・リンの永遠の一日」、台湾映画では、日本でも傑作と名高いエドワード・ヤン監督の「クー嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」デジタルリマスター版などが上映中でした。

 「君の名は。」の中国語のタイトルは「ニイ(←君を意味する中国語)的名字」。台湾版の映画情報サイトを検索すると、なんと、満足度5ポイント中4.7とかなりの高評価。この数字は日本以上かもしれません。「私が今まで見た最高のアニメーション」「日本の景色がきれい」「もう一回見たい」など絶賛レビューが並びますが、「子供のための映画」「メディアが盛り上げすぎ」など辛口な意見もみられました。チケットは対面販売だったので、つたない中国語で、スマホで検索した中国語タイトルの入った画面を見せながら、320元(約1100円)で購入。日本のシネコンのサービスデイ位の価格です。

 上映は100席位のスクリーンで、8割以上が埋まっていました。日本と同様、観客はカップルや友人同士など、若者がほとんどでしたが、記者の左隣は中学生くらいの少年、右隣はアラフィフくらいのご婦人が座っており、台湾でも幅広い年齢層の関心を集めていることを実感します。予告編上映前には、ワコールのブラジャー、ソニーのXperia、そして太平洋SOGO(日系デパート)のCMに続いて上映マナー喚起CMが流れ、外国にいるのにまるで日本にいるような感覚に陥ります。

 本編は、中国語(繁体字)の字幕がついた日本語上映で、本編の笑いのポイントでは、何度も大きな笑い声が上がり、感動の場面ではすすり泣きも。記者の経験上、海外の劇場では本編が終わると、観客はすぐに席を立ってしまうという国がほとんどなのですが、ここ台湾では日本と同じようにエンドロールの最後までじっと座ってスクリーンを見つめる観客が多かったのが印象的でした。

 信義威秀影城のスクリーンとチケットカウンターは建物2階に位置しますが、1階には作品のポスタービジュアルから選べるタッチパネル式の券売機も発見したので、語学に自信のない人や、ショッピングや食事を楽しむ時間の余裕がある人は、ここであらかじめ購入しておくのもひとつの手です。台湾では日本語で見られる日本映画がひんぱんに上映されているので、旅の途中で日本で見逃した作品を鑑賞するのもよいですね!