Doctors Me(ドクターズミー)- ワキガ手術はリスクあり!? 正しく理解したい自分に合うワキガ治療法

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ワキガといえば、手術で治療ができるというのはおなじみの話かと思います。ですがその手術、ちょっと待ってください。

ワキガの手術には様々なのリスクがあり、実は万能ではないのです。

本記事では手術以外の治療法も紹介しておりますので、もう一度じっくりと検討してみるのはいかがでしょう。

要チェック項目


□ワキガ手術には様々なリスクがある
□手術を考える前に、自分が本当にワキガかどうかの確認を
□軽度のワキガの場合はメスを使わない治療法も

ワキガ手術の種類について


まずはワキガ手術がどんなものかを説明していきましょう。

剪除法(せんじょほう)


アポクリン腺を目視確認しながら、1つ1つ取り除いていく方法です。アポクリン腺は脇の下を3~5僂曚廟擲したところに存在しているのですが、それを目で確認しながら取り除いていきます。

アポクリン腺を確実に取り除くことができるので効果は非常に高いといえますね。

ただし医師の腕によってはアポクリン腺の取り残しが出てしまうことがあるので要注意。

また手術後は傷口が大きくならないよう、しばらくガーゼを当てて脇に負担がかからないようにしなければならないというデメリットもあります。

皮下組織吸引法(マイクロリムーブ法)


美容整形の脂肪吸引のように、脇のアポクリン腺を細いパイプを吸い取っていく方法です。まずワキの下のアポクリン腺が集中している箇所に小さな穴をあけ、そこに細いパイプを通してアポクリン腺を吸い取っていきます。

小さな穴をあけるだけなので、特に脇にガーゼを当てり固定するなどの必要はなし。体への負担が非常に小さい手術となります。

ただし目視でアポクリン腺を確認しているわけではないので、やはり取り残しが出てしまう可能性はあります。

超音波吸引法


その名の通り、超音波でアポクリン腺を破壊しながら吸引していく方法です。皮下組織吸引法と同様に脇に小さな穴をあけて細いパイプを通し、そこから超音波を出してアポクリン腺を破壊していきます。

やっぱりアポクリン腺を取り残してしまうことはありますが、皮下組織吸引法よりも広範囲のアポクリン腺を破壊できるので、より高い効果を期待できます。傷口もほとんど気になりません。

皮下組織削除法


カミソリの刃のような器具を使って、皮下組織ごとアポクリン腺を取り除く方法です。ハサミのような専用の器具(刃と皮膚を押さえるローラーがついている)を使い、皮膚を3〜4僂曚廟擲。そして皮膚の表面をローラーで転がしながら、刃の部分で皮下組織とアポクリン腺をごっそりと取り除いていきます。

効果は非常に高く、アポクリン腺のほとんどを取り除くことができます。さらに皮下組織ごと取り除くので、わき毛も生えなくなるという効果も。

ただ傷跡が黒く残ってしまうことがあるので、女性の方は袖の短い服が着にくくなることに注意しましょう。

意外と怖い!ワキガ手術のリスク

しかしワキガの手術には様々なリスクがあるというのも事実。代表的なものは以下になります。

ニオイの再発


どのワキガ手術も基本的にアポクリン腺を取り除いていくのですが、その際アポクリン腺の取り残しがあるとニオイが再発してしまいます。

これはどのワキガ手術でもあり得ることです。再発の可能性がもっとも低いのは剪除法ですが、こちらは医師の腕に左右されることが多いので、しっかりと受ける病院は検討しなければなりません。

傷口が残ったりヤケドの可能性も


特に剪除法の場合は術後にしっかりと脇を固定して安静にしておかないと傷口が残ってしまうことがあります。また超音波吸引法は超音波を使う分、やけどのリスクがあるということも頭に入れておくべきしょう。

スソワキガ


またアポクリン腺がなくなったからといって、いままでそこから分泌されていた汗がなくなるわけではありません。ではそういった行き場をなくした汗が今度はどこから出てくるようになるのかというと、体の別の場所にあるアポクリン腺です。

アポクリン腺は耳の穴や股間などにも多く含まれているのですが、特に股間のアポクリン腺から出た汗が周辺の雑菌などと混ざり合うことにより、ワキガのようなニオイを放つこともあるのです。

いわゆる「スソワキガ」といって、脇からのニオイはなくなったけど、今度は股間からニオイに悩まされるようになったという方も少なくはありません。

ワキガ手術を受ける前に…ワキガセルフチェック!


ワキガの手術を受ける前に、少しだけ確認しておいてほしいことがあります。それは”あなたは本当にワキガですか?“ということです。

手術を受ける前にはたいていワキガの専門医の方のカウンセリングを受けることになるのですが、医師曰くワキガじゃないニオイ(体の汗臭さなど)に悩んで診察を受けに来たという方も多かったりするそうです。

もともとワキガかどうかの判断は非常に難しかったりします。というのもその方法が「試験切開」といって、実際に脇を切開してアポクリン腺が存在しているかを目視で確認するしかないからです。

もし切開したのにワキガじゃなかったということになると、意味もなく脇を傷つけてしまったということに…。

カウンセリングの前にまずは自分自身がワキガかどうかを判断することをお勧めします。自分のにおいが気になるという方で、いかに該当する方はワキガに該当する可能性アリです。

耳垢が湿っている


アポクリン腺は特に脇に多いのですが、それ以外にも耳の中や股間にも存在しています。ワキガの人は脇のアポクリン腺の働きが活発。

となると同様に耳の中のアポクリン腺も活発に働き、汗を分泌しているはずなので、そういった方の耳垢は湿っていることが多いです。

両親がワキガ


ワキガは優性遺伝です。親のどちらかがワキガの場合は50%、両親がワキガの場合75%もの確率で遺伝してしまいます。

親がワキガなら子供も必ずワキガというわけではありませんが、判断材料としてお考えください。

わき毛や乳首、股間などデリケートな部分の毛が多い・濃い


デリケートな部分の毛が多い・濃いという方も要注意。毛が多いということはそれだけアポクリン腺の数も多い可能性が高く、また毛が濃い人はアポクリン腺が大きめということが多いです。

シャツが黄ばむ


アポクリン腺から出ている汗は「リポフスチン」という成分を含んでいます。この成分は黄色い色素を持っているため、シャツが黄ばむ人はワキガの可能性があります。

さらにこの成分はワキガの程度が強くなるほど、汗の中に多く含まれるので、ワキガが強い人ほどシャツが黄ばみも強くなってしまいます。

ただ普通の汗でもシャツが黄ばむことはありますし、デオドラント製品を使用することで黄ばむこともあります。なので必ずしもシャツが黄ばむ=ワキガというわけではありませんので、こちらもあくまで判断材料の1つとしてお考えください。

以上が簡単にできるワキガチェックとなります。どれも”これに当てはまっていれば絶対にワキガ”という項目ではありませんが、当てはまる数が多くなるほどワキガの可能性は高くなっていきます。

メス不要!切開しないワキガの治療法とは

また軽度のワキガの方や、やっぱり手術が怖いというには、脇を切開する必要のない治療法をお勧めします。

ボトックス注射


美容整形などにもよく使われるボトックス注射ですが、実は微弱な毒性があり、筋肉の働きを抑制する働きがあります。

これによって肌の筋肉を抑制して、シミやシワを目立たなくしてくれているのですね。そしてこれをワキガ治療に応用すると、汗腺の働きを抑制することができるので、ニオイの軽減や多汗症の改善に効果があります。

注射をするだけなので時間は5〜10分程度で済み、さらに傷跡が残ることもほとんどありません。

ただし3か月〜6か月、長くても1年で効果が切れてしまうので、継続して注射をしなければならないというのがデメリットでしょうか。

レーザー治療


その名の通り脇の上からレーザーを照射することで、アポクリン腺を破壊するという治療法です。

もともとはレーザー脱毛の際に毛根を破壊するために使われていたのですが、同時に周囲のアポクリン腺も破壊するということが判明し、ワキガ治療にも応用されるようになりました。

こちらも脇を切開する必要はありませんし、レーザー自体にも痛みもほとんどないのですが、やはり目視でアポクリン腺を取り除くわけではないので、取り残しによるワキガ再発の可能性を捨てきれないのがデメリット。

電気凝固法


こちらは高周波電流でアポクリン腺を破壊するという治療法です。細い針をわき毛の1本1本の根元にさしていき、そこから高周波電流を流し込みます。

こちらも本来は脱毛を目的とした治療法だったのですが、やはり周囲のアポクリン腺を破壊することができるという効果に注目が集まりワキガ治療にも利用されるようになりました。

ただやはり医師の腕によってはアポクリン腺を取り除ききれないことがありますので再発の可能性は0ではありません。それでも脇を切開しない治療法では、最も確実性が高いのではないでしょうか。

子どもにもワキガ手術を受けさせたいけど…

もしかしたらこの記事をお読みの皆さんの中には、自分のニオイより子供のニオイの方を気にしているという方もいらっしゃるかもしれませんね。

先ほど説明した通りワキガは高確率で遺伝します。でも自分が経験したしたつらい思いを子どもにはさせたくありませんから…。

もし子供のワキガ手術を考えているという方は、最低でも高校生くらいまで待つようにしてください。本来ワキガは幼少期からニオイがするものではなく、体の成長とともにアポクリン腺が発達していき、思春期頃から徐々に出てくるものです。

ただし小学生〜中学生くらいの時期だと、まだまだアポクリン腺が発達しきっていないこともしばしば。発達していないアポクリン腺を取り除くのはかなり難しく、この段階で手術を受けても再発する可能性は非常に高くなるのです。

アポクリン腺の大きさが大人と同じくらいになるのは高校生くらいなので、もし手術を行うとしたらそれくらいの年頃まで待たなければなりません。

それまでは焦らず、デオドラントの製品を勧めたり脇のケア方法をレクチャーしたり、簡単なワキガ対策を一緒に考えてあげてください。

焦ってワキガ手術を受ける必要はない

いかがだったでしょうか。確かに信用できる病院やクリニックで手術を受ければ、ワキガとはきれいさっぱりおさらばできることもできます。

ですが大半のワキガは普段の工夫や簡単な治療法で抑えることができますし、何よりあなたの体を傷つけなくて済みます。確かに手術という選択肢があるのは心強いかもしれませんが、まずは焦らずじっくりと自分の体と向き合いましょう。

(監修:Doctors Me 医師)