楽天と自律制御システム研究所(ACSL)、ドコモの3社は22日、国家戦略特区の千葉市でLTEを活用したドローンによる配送システムの実証実験に成功したと発表した。

 今回の実証実験では、千葉市内の稲毛海浜公園および周辺海上でドローンを使用した荷物配送が実施された。将来的なドローンを活用した長距離配送を見据えた実験で、スマートフォンからの注文がドローンを用いた配送システムへ正常に反映されることや、LTEネットワークによる遠隔制御が安定的に行えることなどを確認した。

 楽天は、2016年4月にドローン配送サービス「そら楽」を開始しており、実験ではその経験をもとに、ユーザー用の商品注文アプリやドローン操作用のドローンダッシュボードのさらなる改良を実施。これらのソリューションに防滴性を持たせるなど機能性を向上させた楽天の配送用ドローン「天空」の新型機を組み合わせ、ドローン配送ソリューションを構築した。

 ACSLは、新型機の「天空」のベースとなった完全自律制御による長距離飛行を可能としたプラットフォーム機体「PF1」を新規に開発。緊急時に落下スピードを急減速させられるパラシュートを搭載することで、従来のドローンと比較してより高い安全性をもち将来の海上飛行や第三者上空を飛行することを想定した仕様となっている。

 ドコモは、携帯電話(LTE)のネットワークを利用するセルラードローンなどを活用する「ドコモ・ドローンプロジェクト」を進めている。これまでの知見やモバイル技術をもとに、安定した通信が可能となる飛行経路の策定や、携帯電話の上空利用による地上の携帯電話ネットワークへの影響の監視など実施した。

 今後も3社は、千葉市ドローン宅配等分科会の取り組みを通じて、都市部におけるドローンを使用した配送システムの実現を目指すとしている。