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1921年に建設され、「世界で最も美しい映画館の1つ」とも呼ばれているのがオランダ・アムステルダムにある「トゥシンスキー劇場」です。高級シアターやアウトドア映画館など、世界には変わったコンセプトの映画館が存在しますが、「世界で最も美しい」映画館とはどれほどのものなのか、実際に行って映画を見てきました。

トゥシンスキー劇場 - Holland.com

http://www.holland.com/jp/tourism/article/tuschinski-theater-jp.htm

トゥシンスキー劇場があるのは、オランダ・アムステルダムの中心部。路面電車が走るような街中に……



ひときわ異彩を放つ建物を発見。これが1921年にアールデコとアムステルダム派を融合させつつ建築されたトゥシンスキー劇場です。



入口に書かれている「PATHE」は、オランダ国内にある大手のシネコンを意味しています。



建物の入口上部には映画の上映時間が表示されていました。日本だと機械を使ってタッチスクリーンで映画のチケットを購入することもありますが、トゥシンスキー劇場の場合は、ここで時間を確認して対人のカウンターでチケットを購入します。



そして、見る映画を決め一歩館内に踏み出してみると、ど迫力&摩訶不思議な世界が広がっていました。小さな画像だと少し分かりづらいのですが、クリック後の拡大画像だと「装飾過多」とも言えそうなきらびやかな内装がよくわかります。



トゥシンスキー劇場は外装・内装ともに世界のさまざまな様式がミックスされており、エントランスホールは特にアジアのテイストが取り入れられています。複数の文化を融合させた摩訶不思議なインテリアは、映画館に入場した人が「まるで幻想世界に足を踏み入れたかのように」感じるように作られているとのこと。

エントランスの雰囲気は以下のムービーからじっくり確認できます。

世界で最も美しい映画館「トゥシンスキー劇場」エントランスはこんな感じ - YouTube

エントランスホールの真ん中にはテーブルが4つ、色とりどりの模様が描かれた派手な絨毯の上に置かれています。



壁際にはソファーとテーブル。



壁にもぎっちりと模様が描かれており……



天井も模様だらけで、部屋全体が柄with柄。シンプルで落ち着いたコーディネートが人気の近年のインテリアとは真逆の方向性です。



エントランスホールの奥から入口を振り返ってみるとこんな感じ。普通にティム・バートン監督最新作「Miss Peregrine’s Home for Peculiar Children」のディスプレイなどがあるのがシュールです。



エントランスホールにはバーカウンターのようなところがあり、ここでチケットを購入したり、お菓子や飲み物を購入したりできます。



訪れた時に最も大きなシアターで上映されていたのが「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」だったので、とりあえずそのチケットを購入。



歴史あるゴージャスな劇場でラブコメディを見るというと不思議な感じですが、よく見ると、ブリジットジョーンズは全面的にプッシュされていました。



エントランスの階段を上っていくと、シアターの1〜2階に入れるようになっています。



実際に階段を上ってみたところ、シアターの前の通路はこんな感じ。



待合スペース。確かにランプやタイポグラフィなどにアールデコの雰囲気が感じられます。



天井のライトまで凝っています。



訪れた時は無人でしたが、ミニバー的なものも発見。



窓は美しいモザイクガラスでした。



1階フロアをうろうろしていると下りの階段を発見したので……



下りてみます。



地下階は1階とは違う雰囲気で、ややシンプルになっていました。が、床には大理石が市松模様に敷かれています。



天井のライトは1階とは別のデザイン。



扉があったので入ってみると……



女性用トイレでした。トイレさえも富と時代の流れを感じられる美しいつくりです。



ムービーは以下から。

世界で最も美しい映画館「トゥシンスキー劇場」トイレの様子 - YouTube

個室の中は近代的な仕様でした。



再び1階に戻って、最も大きなシアター1がどんな感じなのか、映画上映前に確かめてみることに。



扉をくぐり……



シアター1内部の様子をパノラマ写真で見てみるとこんな感じ。2階席もあり、映画館というか、どう見てもバレエなどを見るための劇場です。



シアター1内部の様子は以下からムービーでも確認可能です。

世界で最も美しい映画館「トゥシンスキー劇場」シアター内はこんな感じ - YouTube

ホールの中央には巨大な舞台。



舞台を囲むようにして存在する柱も装飾の限りが施されています。





これが天井。



ホール中が柄・柄・柄で満たされていて、初めはただひたすらに圧倒されるのですが、色味が暗め統一されているためか、不思議と「落ち着かない」とは感じません。





トゥシンスキー劇場はもともと映画だけでなく舞台を見られるような仕様で建築されているとのこと。スクリーンにまで近づいてみると……



確かに壇上にはスペースがあり、舞台の公演もできそうです。



舞台に上ってみると、こんな感じ。普段は経験するこがありませんが、役者たちが見る光景を垣間見ることができました。



基本的に1階部分は赤い1人用シートが並んでいます。



しかし、シアターの後方には扉で区切られた2人席も。ここには小さなテーブルも置かれているので、机にスナックを広げつつおうちのようにくつろいで2人で映画を見られるわけです。



続いて、2階に向かいます。



2階席から見たシアターの様子はこんな感じでした。



2階席から見た光景は以下のムービーから確認できます。

世界で最も美しい映画館「トゥシンスキー劇場」2階席からの光景 - YouTube

また、通路でみかけた「ZAAL2」と書かれた扉をくぐると……



中はこぢんまりしたシアターになっていました。ここは古きよき映画館といった雰囲気に近いかも。



平日昼間はがらんとしていた劇場ですが、夕方、映画の上映時間が近くなってくるとどんどん人が増えてきました。映画がはじまるまでみんなテーブルの回りでお茶やお酒を飲んだり、ソファーでくつろいだりしていました。



ブリジットジョーンズの日記が始まりそうだったので、慌ててシアター1に戻ります。今回は2階席を購入しており、席は以下のような感じ。両側の手すりに小さなテーブルがついているので、お菓子や飲み物を載せられるようになっていました。訪れた時は2階席にほとんど人がいなかったので、テーブルを独占。



お菓子は袋菓子のほか、ナチョスなどの温かい食べ物もありました。ジュースの他にビールなどアルコールもあるので、大学や仕事終わりに訪れて、美しい装飾に囲まれつつ、おやつと映画を楽しんでリフレッシュできそうなのは非常によかったです。



なお、映画は1階席が12ユーロ(約1400円)で、2階席は15ユーロ(約1700円)。2階席のチケットを購入するともれなくお菓子と飲み物がセットになってきます。