21日、中国で上海ガニの産地を偽装するような行為が行われている。写真は上海ガニ。

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2016年11月21日、シーズン真っ盛りの上海ガニが今年も人気となっているが、このほど香港の食品安全検査で、中国から輸入された上海ガニから基準を上回る発がん性物質が検出された。中国紙・参考消息(電子版)が伝えた。

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英紙フィナンシャル・タイムズによると、安全性に問題が出ているだけでなく、産地を偽装するような行為も行われている。上海ガニは太湖産が最も美味とされている。そうした評価を背景に、別の場所を産地とするカニを太湖に数日放し、太湖産として高値で販売するという方法が採られており、こうした手法は「入浴」と呼ばれている。

太湖とその周辺の河川は、改革開放後の工業化によって、汚染が急速に進んだ。政府は多額の資金投入や長年にわたる汚染対策を続け、一帯は中国における環境問題のモデル地区にもなっている。その太湖に関連するカニから発がん性物質が検出されたことで、汚染対策が失敗したのではないかとの疑いも出ている。

同地域では工場に対する規制が行われており、水質指標の化学的酸素要求量(COD)は徐々に改善されていた。検出された発がん性物質はダイオキシンなどの発がん性物質で、環境保護活動家は「排気された汚染ガスに含まれる物質が水や土壌に滞留した疑いがある。こうした物質は長期にわたって残留しやすい」と指摘している。

記事は、今後数年はこの“入浴済みのカニ”が中国の汚染対策能力を測るバロメーターになるかもしれないと伝えている。(翻訳・編集/岡田)