バルセロナ新スポンサーの『楽天』に思わぬ逆風? 鯨肉&象牙販売に動物愛護団体が抗議

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▽先日、インターネットサービスを運営する日本企業『楽天株式会社』は、バルセロナと2017-18シーズンから4シーズンにわたるエンターテイメントパートナーとして、契約を締結した。だが、その『楽天』のスポンサー契約に関して思わぬ逆風が吹いているようだ。スペイン『アス』は19日、『楽天』の取り扱う鯨肉と象牙の販売に関してヨーロッパの動物愛護団体から強い抗議が寄せられていると報じた。

▽バルサのメインスポンサーとなる『楽天』は、2017-18シーズンから4シーズンにわたり、スポンサーとしてユニフォームの正面に表現される。

▽バルセロナのマヌエル・アロヨ副会長によれば、契約料は年間5500万ユーロ(約64億4000万円)。リーガエスパニョーラ優勝で150万ユーロ(約1億8000万円)、チャンピオンズリーグ優勝で500万ユーロ(約5億9000万円)のインセンティブが発生するとのことだ。また、『楽天』は今回の契約に際して、日本での親善試合開催を契約条項に盛り込んでいる。

▽バルセロナと大型契約を結んだ『楽天』だが、現地では思わぬ逆風が吹いている。以前から『楽天』の取り扱う鯨肉と象牙の販売に関して、執拗な抗議を行ってきたイギリスの環境調査機関(EIA)は、今回のスポンサー契約に乗じて、バルセロナに対して、スポンサーの『楽天』に鯨肉と象牙の販売を行わないようにとプレッシャーをかけているようだ。

▽日本の法律では、鯨肉と象牙の販売は合法であるものの、動物愛護団体が幅を利かせるヨーロッパやアメリカでの反発は未だに根強い。この一件に関してEIAのスポークスマンは、「バルセロナはスポンサーの楽天に対して、オンライン上での象牙の販売を止めさせることを説得することに適した立場にいる。これによって象の虐殺を止められるはずだ」と、コメントしている。

▽なお、『楽天』は動物や野生動物についての国内法や関連する国際法を順守するという立場を表明しており、今回のEIAの主張は単なる言いがかりとも取れる。だが、世界屈指の人気を誇るバルセロナとしては、メインスポンサーを巡るイザコザに巻き込まれたくないと考えているかもしれない。