サクラダリセット


第 8 回大学読書人大賞を受賞した「いなくなれ、群青」(「階 段島」シリーズ)の著者・河野裕の傑作小説「サクラダリセット」シリー ズ(角川文庫/角川スニーカー文庫)が 2017年春TVアニメとして放送されることが決定した。

■スタッフ陣も発表
原作はいま「階段島」シリーズなどで最も注目される若き俊才、河野裕の処女作。全7巻にわたって、描かれる物語は、透明感溢れる文体とともに、細部に散りばめられた伏線もあいまって、その圧倒的な構成力から見る人の心を捉えて離さない。

また本作のアニメーション制作は、「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ、「planetarian」などを手掛けており、常に作品の魅力を最大限引き出していくdavid productionが担当するほか、監督は「のんのんびより」シリーズ、「田中くんはいつもけ だるげ」などの川面真也。作品独自が持つ、空気感を巧みに表現する彼が、本作「サクラダリセット」で david produciton とタッグを組み、はかないながらもきらめいている高校生の青春を描き出す。

さらにシリーズ構成を担当するのは、「ef - a tale of memories」などの高山カツヒコ。緻密に練られた作品の世界を全話脚本を担当することで、キャラクター、ストーリーを原作同様繊細に紡いでいく。キャラクターデザインは「バクマン。」、「食戟のソーマ」 の下谷智之が務め、この不思議で温かい世界のキャラクター達を情感たっぷりに描き出す。

実力のあるスタッフ陣も発表され、期待も高まるが、それは原作者も同様のようだ。

■原作 河野裕コメント
本作は意外と複雑な物語で、映像化するにはなんらかの割り切りが必要だろうと思っておりました。そこでアニメの打ち合わせの場で「異能力サスペンス的な部分をメインにしますか? 高校生が少し哲学的な 話をしている雰囲気の部分をメインにしますか?」と質問させていただきました。どちらかに絞らないと 成立しないのではないか? という思いがあったからです。そこで川面監督から頂いたお答えは、「私が作ると、なんであれ雰囲気は壊れない」というものでした。原作者としては、こんなにも心強いお言葉はありません。私はそれから全面的に川面監督を信頼して、脚本も読ませていただきました。放送が心から楽しみです。

すでに2017年春には「前篇」「後篇」の 2 部作にて実写映画が全国ロードショーされると発表されていることもあり、「サクラダリセット」はTVアニメ、実写映画と多角的に展開されていくことになる。

(C)河野裕・椎名優 /KADOKAWA/アニメ「サクラダリセット」製作委員会