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古くから「酒は百薬の長」などと呼ばれていたが、どちらかといえばお酒にはネガティブなイメージが付きまとう人が多いのではないだろうか。ただ、「適量」を飲めば私たちの健康に与えるメリットもあるのかもしれない。

海外のさまざまなニュースを紹介する「MailOnline」にこのほど、「飲酒と善玉コレステロール」に関するコラムが掲載された。男性は日に1〜2パイント(1パイントは約473ml)、女性は日に1パイントのビールを飲めば、「善玉コレステロール」のレベルをうまく保て、その後の生活において脳卒中の予防になることを示唆した研究が先般発表されたという。

ペンシルヴァニア州立大学の研究グループが8万人の成人を対象に6年間実施した研究が、このほどアメリカ心臓協会で発表された。研究グループはアルコールがHDL、いわゆる善玉コレステロールのレベルに与える影響を調べた。その結果、定期的に適度なアルコールを摂取する人はアルコールを全く摂取しない人に比べて、コレステロールのコントロールレベルに優れる結果が出たという。

HDLは動脈硬化を引き起こすLDL(悪玉コレステロール)の脅威から私たちを守ってくれるが、参加者の加齢に伴いHDLレベルが減少していく様子を研究者たちは確認している。ただ、定期的に一日に1〜2パイントのビールを飲む男性、あるいは一日に1パイントのビールを飲む女性は、善玉コレステロールの減り具合がヘビードランカーやまったくお酒を飲まない人に比べて遅くなったとのこと。

スピリッツだとその効果はさらに顕著になり、男性の場合は1杯よりも少なめ、女性の場合は0.4杯でHDLレベルの減少スピード緩和が確認された。スピリッツ愛好家は、その量をかなり制限しないといけないわけだ。

今回の研究ではワインを飲む対象者が不十分だったので、ワインの効果を検証することはできなかった。シュー・フアン主任研究員は、他の集団やビールとスピリッツ以外のアルコール飲料を対象にして、さらに研究を進めたいと願っている。

ただ、過度なアルコール摂取はアルコール依存症を招く恐れもあるため、もちろんご法度。必ず1週間内で複数の休肝日を設け、1回の飲み会などで摂取するアルコール量もしっかりと自分でリミットをかけるようにしてほしい。

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○記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)

米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。

(杉田米行)