話題の「NB-IoT」、世界IoT博覧会金賞受賞のHuaweiが視線強奪

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急速な発展を続けるIoT業界で、華人民共和国広東省深圳に本社を置く通信機器メーカーであるHuaweiのナローバンド技術が注目を集めている。

この中国のネットワーク大手は、江蘇省南部無錫市(むしゃく-し)で開かれた世界IoT博覧会で金賞を受賞したと発表した。

この賞はHuaweiのセルラー網を利用した「ナローバンド(NB)のIoT活用」に対して贈られたものであり、同社は業界における「NB-IoT」の迅速な開発を支援するものだとしている。

またHuaweiは、低電力WAN(LPWAN)についても業界標準を上回る技術を有しており、これについてもいくつかのテストを行った。

ナローバンドは認可を受けた帯域を利用するLPWAN技術で、長距離通信が可能だ。

「NB-IoTは広い通信範囲、多くの接続のサポート、超低電力消費、低コストといったLPWAN市場に要求される仕様を完全に満たしている。Huaweiは、先進的なNB-IoTソリューションで通信キャリアや特定業界と共に実装を進めていく」と、HuaweiのIoTマネージャ Zhu Cheng氏は語る。

Huaweiは世界のさまざまな通信キャリアと共に、NB-IoTの試験導入をすでに開始しており、2017年末までには世界中で20のNB-IoTネットワークを展開する予定だ。

「技術的なイノベーションや製品開発のほかに、HuaweiはNB-IoT業界の未来のため、エコシステムをプロアクティブかつ活発に進めていく」と、Zhu氏は言う。

世界中で競争を巻き起こすNB-IoT

こういった流れのなか、英国のVodafoneも自社のNB-IoTネットワークを展開する計画を発表した。来年からヨーロッパの4ヶ国ドイツ、アイルランド、オランダ、スペインで2017年第一四半期から開始される。

Vodafoneは、Huaweiのナローバンドを支持している最大手の一社である。通信協会の最大手3GPPは、技術の標準策定を6月におこなった。

だが、ナローバンドは現在Semtechによって作られたIoTネットワークのLoRaと競合関係にある。アジアにおいて同規格による成果はあまりなく、IoTネットワークの業界に分裂化を生んでいる。

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