2016年11月12日、ソウルで行われたデモの様子

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韓国では、週末ごとに朴槿恵大統領の退陣を求める大規模な集会が開催されている。19日には、主催者発表で60万人、警察推計では17万人が参加した。また、12日には主催者発表で100万人、警察推計では26万人が参加した。

それにしても、主催者発表と警察発表が、なぜここまで大きくかけ離れているのだろうか。

韓国のニュース専門チャンネル、YTNの検証取材チームは、双方の計算方法の違いを指摘しつつも、警察が意図的に参加者数を少なく発表しているのではないかと疑問を呈している。

警察も主催者も「フェルミ推定」という方法を使って、集会の参加者の数を計算している。正確にカウントすることが難しい数を、いくつかの根拠を使って導き出す計算方法だ。

まず、基準となる数字は、1坪(3.3メートル)あたりの人数だ。座っていれば6人、立っていれば10人と数える。次に、各メディアが現場付近のビルの屋上などから参加者のいる大通りや広場を撮影、報道した写真を見て、参加者がいる場所の総面積の見当を付ける。

警察は、参加者が最も多かったと言われている午後7時台を基準にしているが、その方法通りにYTNが計算したところ、参加者が座っていた面積は2万7000坪、立っていた面積は4万7500坪に達する。この計算方法でも参加者数は少なくとも52万人、最大で61万人に達する。

一方で主催者は、集会の開始から終了まで、参加者がいる周囲のすべての道を対象として計算している。

これが、双方の発表に大きな差が出る理由であるとYTNは結論づけている。

ソウル市は、12日の集会場周辺の地下鉄駅の降車客数が126万人という数字を発表しており、参加者数は主催者発表の方が実際に近いものと見られる。

警察に対しては以前から、文化行事の参加者数は普通に、政権批判の政治集会の参加者数は少なめに参加しているのではないかという疑問の声が上がっていた。一例を挙げると、2002年の日韓ワールドカップの時にソウル市庁前広場に集まった人の数を警察は47万人と発表している。

ちなみに韓国メディアは、主催者発表と警察推計を併記しつつも、主催者発表を基準に記事や見出しを作成している。