日経平均株価の2016年年末までの値動きは? ネット証券4社のエースアナリストがズバリ予想! 米利上げ、トランプ大統領の発言が今後のカギに

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 日経平均株価は想定外のトランプ大統領誕生で一時は大きく下落したものの、その後は一変して大幅高になる展開。年末を控えた向こう1ヵ月もこのまま高値を維持できるのだろうか? 12月中旬までの日経平均株価の値動きを、SBI証券、楽天証券、カブドットコム証券、松井証券のネット証券4社のエースアナリストがファンダメンタルズの面からズバリ予想!米国の利上げの先送りリスクや今後のトランプ大統領の経済政策に、日経平均株価はどう左右される可能性があるのだろうか?

トランプ政権誕生で利上げ自体も先送り!?
大統領の経済政策への発言で一喜一憂する展開に!

 2016年におけるエベレスト級のヤマ場だった米国大統領選挙が終わった。多くの人が想定外だったトランプ大統領の誕生で、一時、日経平均株価は大きく下落した。現在はニューヨークダウの大幅な上昇につられる形で日経平均株価も大きく上昇しているが、市場の先行きは不透明感を増している。

 12月13・14日には米国のFOMC(連邦公開市場委員会)が予定されているが、楽天証券の土信田雅之さんは「米国の利上げは市場で時間をかけて織り込んできた」と指摘。織り込み済みは為替相場も然りだった。ただし、米国の利上げは米経済指標の動向に左右されやすいことや、米大統領選挙後の政策への警戒が加わったことで不透明感が増している。

楽天証券経済研究所・土信田雅之さんの予測】
 最大の注目は米FOMC。米国の利上げは市場で時間をかけて織り込んできた。ただし米経済指標の動向に左右されやすいことや、米大統領選挙後の政策への警戒が加わったことで不透明感が増した。米株市場の調整が日本株市場に波及する展開や、FOMC前にメジャーSQ(※)が控えるなか、下値の底堅さが試されるが、その分、不安が後退すれば株価は戻りやすい。
 また、12月の初頭にはイタリアで憲法改正を巡る国民投票がある。英国、米国と事前予想に反する投票結果が続いたこともあり、政治面での不安も燻る。
(※)オプションと先物の清算日が重なる日で、相場が荒れることが多い。3、6、9、12月の第2金曜日。


「日経平均が予想PER15倍超の水準まで買われるには、1ドル=106〜107円程度の円安・ドル高が条件」とSBI証券の鈴木英之さんは考えていたが、トランプ政権の誕生により「為替は乱高下する可能性が出てきた」と指摘する。

SBI証券鈴木英之さんの予測】
 11月下旬は16年度上半期の決算発表が終了し、アナリストの企業調査が本格化する時期。基本的には銘柄の選別色が強くなりそうだ。12月には利上げが想定されるFOMCがある。時期を挟んだ為替の動きもポイントだろう。ただし市場の混乱が利上げ先送りにつながるリスクに注意したい。日経平均株価は予想PER14〜15.5倍の間で推移するのではないか。予想PER15倍(約1万7700円)を超えて買われるには、1ドル106〜107円程度の円安・ドル高が条件になりそう。ただ為替は乱高下して安定しない可能性も。


 松井証券の窪田朋一郎さんは、トランプ大統領選出で「経済政策の先行きに対する不透明感が一気に高まった」ことから「トランプの経済政策に対する発言で一喜一憂する展開が続く」と見ており、これはSBI証券の鈴木さんが警鐘を鳴らしている「市場の混乱が利上げ先送りにつながるリスク」とも一致している。

松井証券・窪田朋一郎さんの予測】
 日本経済は、内需が低調なほか、外需も円高や世界経済の不透明感から伸び悩んでいる。一方、米国ではトランプ大統領が選出され、経済政策の先行きに対する不透明感が一気に高まった。公約どおりの政策が実行されれば、大規模な減税が実行され景気は刺激されることになる。しかし一方で、貿易面では大きな悪影響が生じるほか、大規模な国債発行により米債券市場が崩れる可能性も高い。
 このような中で日経平均株価は、トランプの経済政策に対する発言で一喜一憂する展開が続くであろう。


 一方、11月30日に予定されるOPEC(石油輸出国機構)総会も軽視は禁物で、カブドットコム証券の河合達憲さんは「すでに加盟国間で不協和音が聞こえ始めており、総会で協調減産が整うか否かが気掛かりなところだ」と訴える。

カブドットコム証券・河合達憲さんの予測】
  トランプ新大統領誕生で、4年に1度の米国最大のイベントが通過した後、マーケットは選挙モードから12月の利上げを意識した動きにスイッチへ。ファンダメンタルズ重視への回帰だ。再び米国株は上値を指向し、中間決算発表通過後の日本株も追随する。
 ただし、11月30日のOPEC総会は要注意。協調減産が物別れに終われば、「原油下落→米国株調整」の構図に。12月のFOMCに向けた株価調整の発端ともなりやすい。おそらく11月末に高値をつけて12月中旬まで調整し、大納会に向けて「掉尾(とうび)の一振(いっしん)(年末高)」となる。


 12月はその他、8日にECB(欧州中央銀行)理事会、15日はEU首脳会議、そして19日・20日には日銀決定会合が予定されている。今年の日経平均株価は最後の最後まで波乱含みだ。

 トランプ大統領誕生が決まって想定外の値動きとなっている日経平均株価だが、今後もこのまま上昇が続くのか、一変して下落するのか。

 4人の予想は、11月10日の米大統領選の結果を受けて一時急落した日本株の戻しを受けてのもの。その予測レンジの1万7500円を上回る現在の日経平均株価は、一時的に過熱している状況とも考えられる。したがって直近の日経平均株価には警戒感を持ちつつ、買いタイミングは慎重に判断すべきだろう。

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