「脳トレ」が年末の流行語大賞にノミネートされたのが、ちょうど10年前。当時は、今ほどチョコレートと脳の“蜜月な関係”について、科学が触れることは少なかったんじゃないでしょうか。

2016年、チョコレートを食べることで脳の働きがよくなることは、もはや既成事実。脳トレから「脳チョコ」へ、時代はシフトしています。

チョコは脳の潤滑油だった

オーストラリアの栄養学者ジョージーナ・クリシュトン博士が、長年の調査研究から導き出した答えは、チョコレートを食べることで著しく頭の回転が良くなるというもの。

クリシュトン博士は、NY在住の被験者約1,000人に対し、1970年代からじつに40年にわたって継続的に調査研究(Maine-Syracuse Longitudinal Study)を実施している、国際研究チームのデータをもとに、被験者の生活習慣と健康状態の因果関係を分析しました。

なかでも、2001年から2006年までは食事内容にフォーカス。その統計から明らかになったことが、チョコレートの効果だと「Inc.com」の記事は伝えています。

チョコ好きほど賢い人!?

では、この甘いお菓子を食べることによって、人間の脳にどんな影響が現れるのか。研究者たちが目の当たりにしたのは、週に1度の割合でチョコレートを食べることで、脳の効率を引き上げるということ。

具体的には、視覚空間記憶および視覚的な空間の構成、作業記憶、スキャニングやトラッキング、抽象理論、精神状態の安定を向上させることに影響を与えているらしい、ということ。また、頻繁に食べている人ほど、脳を使うあらゆるテストで優秀な結果を残したそう。

 

脳をブーストする嬉しい成分

つまりは、「チョコは受験生の強い味方」とする日本の売り文句も、じつのところ理にかなったものだった。

脳のエネルギー源となるブドウ糖、カカオに含まれる香り成分が脳をリラックスさせることなどが、よく言われている効果に挙げられます。

ですが、これすら100%の解釈ではないようで。まだまだ、チョコレートと脳の活性化との因果関係を正確に判断するまでには至っていないんだそう。それでも、過去の研究を参照して、ワシントンポストはこう報じました。

「カカオに自然由来する栄養素ココア・フラボノールに脳機能を高める効果があるようだ」と。また、「コーヒーやお茶のように、チョコレートにもメチルキサンチンという、体内のさまざまな機能を向上させる植物成分が含まれていて、これも活性化に貢献している」、との見解。

当然だけど、
食べすぎ注意です!

もっとも、頭を良くしようと、こればっかり食べればいい訳ではないし、賢い人は多く食べているという結論に至るのも早計。当然ながら、「健康な食生活を全体的に考慮したうえでのチョコレート摂取」だと、クリシュトン博士は釘を刺します。

それでもこの結果、なかなかにおいしいハナシ。チョコと上手に付き合いながら、脳活してみてはいかがでしょう。

Reference:Washington Post,Science Direct,Inc.com