フィットネス定額サービス「ClassPass」が事業モデル転換 回数制限を導入

写真拡大

注目の女性起業家パヤル・カダキアが率いるフィットネスのスタートアップ、クラスパス(ClassPass)がビジネスモデルの転換を発表した。同社を一躍有名にした、複数のフィットネスクラブを利用し放題のサービスを廃止するという。

現在33歳のカダキアが2013年に立ち上げたクラスパスは、提携する8,000以上のフィットネスクラブのプログラムを予約・受講できる月額定額制サービスだ。全米31都市とカナダ、イギリス、オーストラリアの8都市で展開しており、プログラムの種類もピラテスからボクシング、空中ヨガ、ポールダンス、水中スピニング(バイクエクササイズの一種)まで幅広い。

クラスパスは2014年、同一のクラブを使えるのは月3回までという条件のもと、月額99ドルで通い放題のプランを開始し、絶大な人気を獲得。これまでに2,000万件以上の予約が同社のアプリを通じて行なわれてきた。

しかし今年に入り、月に5回および10回の回数限定プランを導入し、またいくつかの都市では通い放題プランの見直しに踏み切った。その結果、ニューヨーク市では新規会員の月額料金は200ドル、旧会員は190ドルと以前の倍以上に値上がりした。

現状のビジネスモデルは持続不可能

11月2日、カダキアは公開書簡の中で「通い放題プランには根本的な問題があった」と述べ、これまでのビジネスモデルでは会社が存続不可能であることを説明した。

「受講者数が増えれば増えるほど、私たちが各クラブに支払う額も大きくなります。会費を上げることでコストの急増に対応しようと試みましたが、(フィットネスへの)アクセスしやすさを掲げる私たちにとって、大幅な値上げは望ましいものではありません。それでも地域によっては1年で倍以上の値上げをせざるを得なくなり、会員とクラスパス双方にとって痛ましい結果となりました」

フォーブスの推計では、クラスパスの今年の年商は約1億8,000万ドル(約180億円)。クラスパスはこれまでにグーグル・ベンチャーズなどから8,400万ドル(約84億円)を調達しており、2015年時点の企業価値は約4億ドル(約400億円)だった。CEOのカダキアはその12.5%である5,000万ドル(約50億円)分の株を所有していると見られる。

マサチューセッツ工科大学卒で、インド舞踊のダンサーでもあるカダキアは、2010年、ニューヨークのダンス教室をオンライン検索していた時にクラスパスの原型を着想した。フォーブスでは、彼女を将来有望な女性起業家として過去の記事でも紹介しており、先月も2016年版「次世代のスタートアップ」ランキングにクラスパスを入れたばかりだ。

カダキアはクラスパスの今後の展開として、オンデマンドのフィットネス動画やグループランなどの屋外プログラムを準備しているという。
「今後のクラスパスの試みは、全ての人の豊かな生き方の実現を可能にするはずです」