「べっぴんさん」41話。残酷なタイミングで来た夫からの手紙

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連続テレビ小説「べっぴんさん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第7週「未来」第41回 11月18日(金)放送より。 
脚本:渡辺千穂 演出: 安達もじり


41回はこんな話


ついに紀夫(永山絢斗)から手紙が来た!
そこには「櫻の咲く頃歸ります」と書いてあって・・・。

嬉しい便りだが・・・


ドラマのモデル・坂野惇子の場合、「すみれの花が咲く頃帰れそうだ」という手紙が来たそうだ。そして、すみれ丸という船で帰ってきた(「ファミリア創業者坂野惇子」中野明/中央公論新社より)。

それにしてもなんてタイミング!
紀夫のことを忘れて前を向くように父・五十八(生瀬勝久)に言われてかなり落ち込んでしまったすみれ(芳根京子)。見かねた栄輔(松下優也)がついに「わしでよかったら・・・」と言いかけたときに紀夫からの手紙が来るとは、なんて残酷な!
栄輔にはチャンスがないというフラグはドラマの中盤、雨のなか飛び出したすみれに傘をさしかけたとき。
すみれは傘を差してひとりで帰っていく。栄輔はすみれと一緒の傘に入れないという暗示に見えた。

「桜の花を一緒に見よう」と栄輔が言った矢先「桜の花が咲く頃帰ります」っていうのはまるで、すみれに悪い虫がつかないように牽制しているみたい。さすがすみれを長らく思い続けていた男だ。離れていてもすみれのことがわかってしまう能力を身につけていたのか。

今日の名台詞


「前? 前ってどこですか?」(すみれ)

お父さんは「前を見るんや」と言われて、こう返すすみれ。
この台詞はスゴイ! 前を向けないのではなく、前がどこかさえわからない状態で、すみれの混乱がよくわかる。

(死んでるか生きてるか)「自分で決めるしかないんやない」(明美)
生きとったら、会われへんくてもいいやないか。元気に生きとってくれれば。そう思われへんのやったら諦めることや(明美)

すっかりふさいでしまったすみれをこのように↑励ます明美。
たとえ会えなくても生きてさえいてくれたらいいと思えるのが利己的でない本当の愛情であると明美は解く。
明美はみんなの心のナースである。

また花売り娘から花買っていたし。
この花売り娘もかわいいんだよなあ。それと、41話では栄輔のうしろで同じようにボール投げてた孤独そうな少年も気になった。

雨あがる


潔(高良健吾)とゆり(蓮佛美沙子)も久々に気持ちが通じた様子。
母・はな(菅野美穂)が昔やっていた近江の糸で布をつくる仕事をしてほしいと潔はゆりに持ちかける。
「惚れている」と言う潔と、その言葉に嬉しくなるゆりの表情、どちらも紋切り型ではない顔しているところがさすが。
このときの雨上がりぽい照明で、気持ちが明るくなった。
(木俣冬)